7月25日(土)よりロードショー公開されている中江裕司監督最新作『真夏の夜の夢』。
公開を記念して7月9日、公開劇場であるシネマート新宿で“琉球ナイト”イベントが開催され、中江裕司監督と、本作で船長を演じた沖縄を代表する民謡歌手、照屋政雄さんがトーク&ミニライブを行いました。照屋政雄さんは本作の他、中江監督作品『ホテル・ハイビスカス』でも父ちゃん役を好演しています。
『真夏の夜の夢』上映後に開催されたイベントの模様をレポートします。
「『恋しくて』を撮り終わった後、奥さんから「次これ」って感じで渡されたのが、この『真夏の夜の夢』です。それまでシェイクスピアの原作を読んだことはなかったけど面白いと思い、この人間と妖精の物語を沖縄に置き換え、キジムン(キジムナー)と人間とのストーリーを作りあげました。
キジムンはガジュマルの大きな樹に宿る精霊で、昔は人間と共に暮らしていたといわれています。目撃談も、戦前はたくさんあったけど、戦後は少なくなったとのことです。沖縄の人たちの中で、目に見えないけど心の中で生きているものですね。結構いたずらもしたようです。たとえば金縛りは、キジムンの仕業だといわれていました。キジムンへの思いは、先祖への思いに通じるところがあり、人々の間の思いやりにも繋がっていた。そんな人間とキジムンの世界を、この作品では描きました」
髪の毛の話などをし、泊りがけで歌を聞いてほしいと言い、冗談ばかり言ってとても面白い人でした。
そしてキジムンの話
「ちょんちょんキジムナー」「なあくに」という歌を歌ったあとは、「カチャーシー」で盛り上がります。沖縄といえば、カチャーシーですね。最後は、みんなで踊って締めです。
『パイナップルツアーズ』『ナビィの恋』『ホテル・ハイビスカス』の中江裕司監督の最新作、『真夏の夜の夢』は、シェイクスピアの「夏の夜の夢」の舞台を沖縄に移した、人間とキジムンの物語です。映画のストーリーはシネマジャーナルの映画紹介コーナーを参照。
脚本の中江素子さんは、以前シネマジャーナルのスタッフで、沖縄に関する映画も連載していました。シネマジャーナルでは、中江監督と仲間たちに関する作品を掲載した号がたくさんあります。それらを紹介します。