女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『ディバージェンス - 運命の交差点 -』

イーキン・チェン来日インタビュー・・・の同行妄想日記

2006年2月25日(土)渋谷セルリアンタワー東急ホテルにて

イーキン・チェン イーキン・チェン

◆ 夢は叶う・・・!? ◆

「イーキンが来日する!」その報せを受けたとき、イーキンファンクラブ会員No.493の私は、どこか人ごとだったと思う。『風雲ストームライダーズ』を観たときに、イーキン演ずる“風−フォン”に恋をした。以来6年。「いつかはイーキンに会いたい!」ということが私の大きな目標になっていたにも関らずだ。
何故なら、最近とみに投げやりで、イーキンどころか全てのことに興味をなくして家に引きこもっていた状態だったからだ。
・・・ところが! ところが・・・である。かえってその無気力状態、執着のなさが良かったのか、夢にまでみたイーキンインタビューに同行することになったのだ!!(これは無心・・・? ついに悟り・・ですか?)
会員No.493は、ファンクラブ会員ゆえに、イベントで会う、ということは簡単に出来るハズであった。しかしファンクラブのイベントで会うのはイヤだった。みんなと一緒じゃなくて、私一人のイーキンでなくっちゃ・・・! と思っていたからだ・・・。(図々しいですね〜)

しかし会員No.493にはなんの根拠もない、でもある確信があったのだ。それはイーキンのCD「ekin magic」のジャケットを見ていたときのことだ。そこに写っている風景は、まぎれもなく日本の、しかもウチの近所の、ジモッティ(地元民)からは“ムーミン屋敷”と呼ばれている公園のものだったのだ。アルバムが発売される前にもう少し早くファンになっていたら、もしかしたらイーキンに会えたかも・・・と悔しく思った493の脳裏にある一つの光景が浮かんだのだ。それは−このアルバムが作られた頃、493は毎週のように、この撮影場所の近くにある畑に自転車で通っていたのだった。その日もいつものように493は、日よけの麦わら帽に腕カバー、膝の飛び出た紺ジャージに、泥の付いた長靴によれよれのエプロン、そして首にはタオルを巻いた完全お百姓スタイルで、自転車の前かごには生ゴミバケツ、そして後ろには肥料を乗せて、自転車をかっ飛ばして畑へ向かっていたのだった。そこへ急に飛び出してきた怪しげなワゴン車。「危ないーッ!」と見事なハンドル捌きでそのワゴン車をよけた493は大事には至らなかったのだけれど、そういえばあの車は窓にフイルムが貼ってあって、いかにもロケバスという感じだったなぁ・・・
(いやいや、本当は土建屋のおっちゃんの車だったかもよ・・・)。しかもあれはムーミン屋敷の方からやってきたぞ!もしかするとあれはイーキンが乗っていたロケバス? だったのかも−。イーキンはあの日、仕事が終わってほっとして何気なく窓の外を眺めていた。そして493の見事なハンドル捌きを見たに違いない。そしてこう思うのだ。「ああ・・・日本にもお百姓さんがいるんだなぁ・・・」と。そしてその珍しさから生ゴミバケツを自転車に積んで走る493のことを記憶にとどめたに違いないと−!

イーキン・チェン

そう、だからイーキンは493に会ったとき、すぐには分からないけれど、ジャージに着替え、麦わら帽子を被り、そして生ゴミバケツを担げば、きっと思い出してくれるハズ・・・。「あ〜ぁ、君はあの時の日本のお百姓さんだね!」と。そして優しく笑いかけてくれるハズだと−。
まぁ・・・そんな妄想、妄想、また妄想を抱きつつ・・・いつかイーキンに会って思い出してもらうことを夢見ていた493でしたが・・・、月日は無情にも流れ、そうして日常の生活に追われていくうちにいつの間にやら、イーキンの夢を見ることもなくなり、妄想で遊ぶこともなくなったそんな矢先、嬉しいことに「イーキン来日!」の報せが・・・。そして取材に同行させて貰うこととあいなったのでした。
(でもこのタイミングで良かった! 本気で熱中していたときなら、誘いを受けても断っていたと思うし、第一、もしそんなことになっていたら、たぶん息が止まって死んでいたと思うので・・・)

以下、イーキンインタビューの一部始終を493の妄想を交えながら、ご紹介します。

◆ イーキン・チェン 5誌共同インタビュー ◆

493メモ:いよいよ5誌共同取材が始まりました。初めて本物を間近にみた印象は意外と背が高くてほっそりしているというもの。よくイーキンにはスターのオーラがないと言われるけれど、確かにあまり感じられなかった・・・。しかし映画やテレビ取材のときに見せる笑顔は素の顔だった!その笑顔が今、ここに−。(ぎゃ〜!本物だあ〜!!)

◇ 新作映画『ディバージェンス』について

★今回は恋人をアーロンから奪った?!

Q:『風雲 ストームライダース』では、共演の雲役のアーロン・クォックに恋人を奪われる役でしたが、逆に今回の『ディバージェンス』では恋人を奪う役でした。イーキン演じる弁護士トウの妻エイミーとアーロン演じる刑事シュンの恋人フォンとは同一人物だったのか、謎解きをお願いします。

イーキン・チェン

A:脚本によれば、彼女は僕の妻です。アーロンは自分の恋人だと勘違いしているのです。ただ演ずる時には芝居の中にまた芝居があり、アーロンをどんどん誘い込み、だますという設定です。しかし実際には僕の妻です。同一人物ではありません。
実はこの映画のテーマはそこにあると思うのです。「ディバージェンス」というのは、三叉に来て岐路に立たされた時、人間はどういう選択をするのか?ということです。例えばアーロンが演じている刑事は、この女性は自分の恋人ではないと実は分かっているんですね。でもそれがイヤなんです。分かりたくない。ダニエルが演じている殺し屋は過失で人を殺してしまい、もう取り返しがつかないと思い込み、それでどんどん悪の方にいってしまう。そして僕のこの弁護士の役も一応はいい人なんだけれど、でも自分の信念の為に人を殺したり悪い事をする。だから全員二面性があるということですね。

Q:相手を誘い込むという心理戦が強い映画ですが、撮影中、自分も他人を操作したり心理戦に持ち込むということはあったのでしょうか?

A:実は三人の共演の場面はそんなに多くはなかったんですね。一人一人の場面が多かったのです。しかし相手を誘い込むとかだますというこの言葉自体は、普段は使わない方がいいかなと思っています。つまり人間は皆違う顔をおそらくいくつか持っていると思うのです。例えば自分と親、自分と友人、または自分と一緒に仕事をするパートナーとの関係など、相手が変われば、みんなそれぞれ違う顔で付き合っていると思うんですね。それなので心理戦で付き合うなんてことは考えない方がいいですね。

493取材メモ:う〜ん。イーキンの真面目さが伝わってくるようです。

★役作りは内面から?

Q:役作りの事をお聞きしたいのですが、ものすごく頭の切れるエリート弁護士という役をするに当って、内面からあるいは外面から気をつけたことがありますか?

A:役者は毎回どの役をやるにしても下準備をしなければなりません。ただ今回はなかなか難しい所がありました。つまり、役作りした部分をすぐ捨てなければならなかったのです。それは役柄自体が仮面を被っているからなのですが。監督からも、「欲しいのはあなたの演じる職業というよりも、どちらかというとあなたの人間性の部分です」と言われていました。役者としてはどうしてもこういう時はこうだ、こういう時はこうだと役の蓄積がある訳なんですが、それは全部捨てて、「この場面ではどうしたらいいのか」と色々と考えました。

493メモ:う〜む・・・。役者イーキンは、色々と演技について真面目に取り組んでいるんだなぁ〜。もっと軽い人だと思っていたけれど、本当はとてもきちんと考えている人なんだなぁ・・・。イーキンの本質を見た気がしました。

イーキン・チェン イーキン・チェン

★お気に入りはラストシーン

Q:この作品の中で、ご自身が一番自信を持っているとか、すごくお気に入りのシーンとかはありますか?

A:やっぱりラストのエンディングのシーンです。いわゆる起承転結が今回私の役では難しかったんです。登場の場面が少なくって。そういう意味では、最後のこの人を殺すシーンでは、彼にとっては一番嬉しかったと同時に一番悲しかった瞬間なんですね。この両方を表すことが出来ました。

Q:この映画は台湾で賞を取ったり、香港電影金像奨にもノミネートされたり、すごく評判がいいのですが、この映画について、アーロンとなにか話したことがありますか?

A:お互いたぶん宣伝の時に会っただけですね。あまり色々と話しはしていないですね。

Q:イーキン自身の感想は?

A:ここ数年香港映画界はなかなかやりにくい環境なんですね。映画作りというのは、本当に大変なんです。この映画は大変分量感のある映画らしい映画で、そういう意味ではいい映画だなあと思っております。

◇ 監督について

Q:ベニー・チャン監督とは前に『ヒロイック・デュオ 英雄捜査線』でも組んでいますが、どのような監督でどのような演出スタイルを持っているのか、具体的な例を挙げて教えて頂きたいのですが。

A:以前監督の映画に出る前に、いろんな噂は聞いていました。つまり「とても気難しい人」で「恐いよ」などとね。たぶん皆が言うその怖さというのは、現場で人を怒鳴るとか、そういうことではなくて、「威圧感がある」ということだったと思うのです。ところが実際映画に出演してみると、現場はとても快適だったんですよね。つまり、監督は現場に色んな本を持ち込んできて、例えば「生命とは何か」とか「信仰とは何か」とか、そういう本を持ってきて、役者と色々と話をしたりして、役作りに役立てようとしていたのです。その話がとても楽しかったです。

493取材メモ:私はこの一言でイーキンをとても見直しました。本当に本物を知れば知るほど真面目で、誠実で色々なことを考えている人だということが分かります〜。

◇ 盟友ロー・ガーリョンとのこと

Q:今回、ロー・ガーリョンと絡む場面が多かったと思うんですが、彼と共演した感想と特にクライマックスに雨の中のシーンの感想や印象深かったことを教えてください。

A:彼とは長年の友人です。同じTVB出身ですが、最近お互い仕事が忙しくてなかなか会う機会がなかったのです。今回この映画で会った時には、「えっ、なんか久しぶりだね。お互いに変わったね」とか「結構落ち着いたんじゃない?」なんて話しもしましたね。以前も一緒に仕事をしたことがあって、彼と絡むシーンではある種の暗黙の了解がありました。今回は演技が違ったのですが、その感じは変わっていなかったですね。最後の雨の中で彼を殺すシーンは、私は結構楽しみました。しかし演じている時、彼の表情を見ていると可哀想になり逆にこちらが泣きたくなってしまったり・・・、「だけどこの演技、なんかリアルだねぇ・・・」とまた笑いたくなったりもしました。でも実際の撮影現場では、彼は大変だったと思うんですよ。死ぬ役ですから。よく言いますよね、殺されそうになった時には、どうしても最後一目相手を見て焼き付けてから死にたいと。その辺を彼はとてもしっかりと演じていて、それを見ていて「大変だなぁ・・・」と思いました。

◇ 共演者とのこと

Q:この映画では三人の男の運命が交わるというお話なんですが、役者として後輩のダニエル・ウーをどう思いますか?

イーキン・チェン

A:まず彼は有利な条件をいくつか持っていると思います。アメリカ育ちでアメリカから帰って来て、英語が非常にパーフェクトです。また最近の映画はもう国境がなくなっちゃったんですよね。そういう意味では英語力が強いというのは、一つの武器なのです。実は彼と話しをしているうちに、彼が僕と同じ星座だということが分かったのです。つまり恋愛に対する考え方が、僕と非常に近いんですね。結構、恋愛を大事にするというね。なぜアーロンのことは聞かないのですか?

Q:(笑う)じゃあアーロンも。

A:彼はまだ恋人がいないというので、そのコメントは控えましょう。終わりです。(全員笑う)

493取材メモ:ダニエルとの共通点を星座で確認するというところが、イーキンらしくていい!・・・しかし、イーキンも星座や血液型で人を判断するタイプだったのね!?

◇ 日本女性の逆襲!?

Q:昔『欲望の街 古惑仔1 銅鑼灣の疾風』の来日イベントで「日本の女性は太っている」と言われた時、私はその場にいたのですが、その後イーキンの中で日本の女性のイメージはどう変わりましたか?また今回共演したアンジェリカ・リー、この方は大変ほっそりした方ですが、彼女とのエピソードを教えてください。

493取材メモ:みんなが笑ったので、分からず「?」と目を丸くして皆の表情を見ていたイーキン。可愛かった。

A:まず女性も日々変化していっていると思います。(全員笑う)いわゆる太っているとかそういうことではなくて、いまはどちらかというとポッチャリタイプが流行していると聞いております。それはそれでいいと思います。アンジェリカとの共演ですが、実は彼女と初めて会って撮ったシーンが、ベッドシーンなんです。しかも非常に仲のいい夫婦のベッドシーンだと。それじゃあ何を着るのかな?と思ったら、美術担当のスタッフがランニングを持って来て、これを着てと・・・。しかもその日は暑かったんですよ。最初に抱きしめて、いきなり彼女が私の脇の下に頭をつっこんで寝るような形になってしまって、「ああ・・・これは困ったな」と。脇の下だし、ランニングだし、しかも暑いしね。まぁ想像出来ますよね。それがずっと気になっていて、終わった後に「ごめんなさいね」とお詫びをしました。

493メモ:いや〜イーキン、ええ人やぁ〜。ちなみに、日本女性を代表してイーキンにワビを入れさせたのは、われらがシネジャの景山女史だったのだ〜!(皆さん、胸がスカッとしましたね。)

◇ プライベート・イーキン

★実はおしゃべり!

Q:二面性を扱っているという映画ということで、スターとしてのイーキン・チェンとプライベートのイーキン・チェンをどういうふうに捉えていますか?

イーキン・チェン

A:スターというよりは、僕はただの役者ですので。皆さんが思っているイーキン・チェンのイメージは、非常に口数の少ない非常に男らしい、というものだと思うのですが、しかし実際プライベートの僕は遊びが大好きで、結構おしゃべりなんですよ。やんちゃで、色々なことに興味があると。まぁそういうところで皆さんが見ているイーキン・チェンとは違いがあるかな?と思います。

493取材メモ:イーキンは自分のことを「寡黙で男らしい人」とみんなが思っていると考えていたのね・・・。自分で思う自己像と、他人が見る像は意外と違うものなんだよね・・・。

Q:先程イメージの話しが出たのですが、もしこの作品を見た日本の若い女の子達に、「イーキンは優しそうに見えて、実は冷酷でちょっぴり怖そう」というイメージを持たれてしまったら、どうしますか?

A:やむを得ないですね。たとえば次の作品に、全然違う形で登場したら、またこういう人間だったのかと思うかもしれない。やむを得ないです。

493取材メモ:う〜ん、大人になったなあ・・・イーキン。

★人生に影響を与えた三人

Q:三人が交わるという映画と言うことで、イーキンの人生にとって、影響を与えた三人がいれば、挙げて下さい。

A:まずお父さん、お母さん、これで二人消えますよね。お父さんの話は止めましょう、というのも言うと怒るんですよ(笑)。非常に父親は悲観的な人間です。母親は非常に楽観的な人間です。そういう意味でそんな両親の間に生まれた僕は、どちらかというと間に立っているような気がするんですね。嬉しいことがあると素直に喜んで、悲しいことがあると素直に悲しむという、そういう人間です。
もう一人は僕のマネージャーのサンディ・ラムさんですね。僕自身はご存知のように遊びが好きなのですが、そうすると彼女が言うんですよ「もういい加減に遊びは止めて、働きましょう」と。そんな風に姉のように言ってくれるんです。これでもう三人ですよね。実はもっともっといるんですよ。

493取材メモ:イーキンが自分の父や母のことを冷静に見つめているのには驚いた。考えてみれば当たり前なんだけれど、どうしてもイーキンには子供のような純真さを感じてしまうので、なんだかミスマッチな気がした。でも、イーキンのあの明るさはお母さん譲りなのね。

★イーキンの分岐点は内緒?!

Q:振り返ってみて、あの時が僕の分岐点だったという時がありましたか?

イーキン・チェン

A:(溜息…少し笑って)少し考えさせてください。それは人生? それとも仕事において?

Q:あ、両方で。

A:質問の意図はよく分かります。聞きたいことはたぶん仕事、そしてまた感情的な面でということですよね。特に役者に対しては皆さんそういう関心を持っていらっしゃると思います。おっしゃる通りです。近年そういう感情面でいろんな変化があって、あるいは仕事の面においてもいろんな変化があると−。(笑って)

493取材メモ:なんだ、なんだ、なんだー! なんか意味深〜。なにかあったのかなあ? そういえば493は夢でイーキンが出てきて「ジジとは別れたから一緒に行こう」と言われたことがある。そのことと何か関係があるのだろうか・・・? その時に「ええ・・でも私には夫と子供が・・・。夫は捨てられますが、子供はちょっと・・・」と真剣に夢の中で悩んで丁寧に断ったのだが・・・ちっ! 早まったか?

◇ 香港で一番好きなのは、やっぱりサイクン!

Q:この映画は香港の街並も魅力的だったのですが、イーキンの演じた弁護士の住んでいる家はどこで撮影しましたか?またラストの雨のシーンはどこだったのでしょうか?

A:弁護士の家はクリア・ウォーターベイで撮影しました。ラストの雨のシーンは、ジョーダンの横の空き地で撮りました。でももう今はビルが建っています。

Q:ご自身で一番好きな香港の場所はどこですか?

A:やっぱり自分が住んでいるサイクンの近くが好きです。香港は非常に発展してきて、自然の景色が残っているところがどんどん少なくなっているからです。

◇ 次回作について

Q:ウルトラマンの撮影はいかかでしたか?

A:もう撮影は終わりました。皆さん、詳しいですね。どこからそんな話を聞いたんですか?

(全員笑う)

Q:いや、あの・・・色々。ネットとかで。

イーキン・チェン

A:でもまあ、嬉しいことですね、とっても。実は撮影に入る前には、昔のウルトラマンを小さい頃にずっと見ていて、ああいう風に撮るのかな? と思っていたんですが、現場に行くと全然違う。もうコマーシャルの撮影みたいに、とにかくキレイな所ばかり撮っていましたね。また撮影中、ハーフの美人の女の子と知り合いになりました。

インタビュアー:えーっ!

A:7歳です。

(全員笑う)

493取材メモ:う〜んイーキン、おちゃめ〜!

ありがとうございました。

◆ 夢は叶い・・・そして終わった ◆

約40分のインタビューはイーキンの魅力も手伝って和気あいあいと終了しました。やはりイーキンにはどこか人に突っ込まれるような、また突っ込ませてくれるような懐の深い隙があるなあと感じました。そこが気安さとも相まって魅力の一つなんだろうな〜と思いました。でも493が思っていたよりもイーキンという人は、常識あるしっかりとした大人で、人を楽しませる技もよく知っている人でした。やはり歳月は人を大人にするのだなあ・・・などとしみじみ感じました。
・・・そしてもちろん!イーキンは493に「あ〜!?あの時のお百姓さん!」などと言うハズもなく(当たり前か!)・・・私の夢は終わったのでした。

イーキン・チェン

そのあと写真撮影があり、露出を間違えた493はシャッターが切れなくて、四苦八苦・・・。ちょっとイーキンに小馬鹿にされてしまいました・・・。
(もちろん、そのあと2、3日はそのことを思い出しては頭を抱え、悶絶していたことは言うまでもありません・・・)
シャッターが切れなかったので、たった5枚しか写真が撮れなくて、撮影時間がまだ残っていたのに、早々に切り上げた493に通訳の周先生が「もういいの?」と優しく聞いてくれました。ミジメ〜な気持ちになっていた493を救ってくれた周先生のあったかい雰囲気・・・。(オーラが、つ、強い〜!)
夢も終わったことだし、今度は周先生の人間的大きさのファンになろうかなぁ・・・? そんなことを考えていたら『B型の彼氏』のイ・ドンゴンに夢中な妹から「最近タクシーの運ちゃんの顔やポストがドンゴンに見えるの〜! どうしよう〜!?」というメールが・・・。妄想は血筋かそれとも春だからか? しかし夢がなくっちゃつまんな〜い!(ねぇ、そうでしょ?これを読んでいる皆さまもたぶんそんな妄想族の一人ですよね?)
−という訳で、妄想シスターズは今日も妄想をたくましくしながら現実世界を渡っていこうと決意するのでした−。

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(取材・写真:景山咲子 文:中得一美)
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