女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

☆オソオセヨ〜 ウリウソンオッパ〜(ようこそ! 愛しのウソンさま)☆

〜羽田空港お出迎え&『私の頭の中の消しゴム』舞台挨拶付試写会レポート〜

チョン・ウソン

8月8日(月)羽田空港お出迎え

行ってきました! ウリウソン氏のお出迎え〜(^_^)v

17時50分到着。18時20分頃お出まし・・・とのことで向かった羽田空港国際ターミナル! 仕事を終え即行で向かうも、18時10分が精一杯。当然黒山の人だかりだったけど、いや〜400人もいたとは(@@)。

この国際ターミナル・・・とてもショボかったりして、出国の列と出待ちの人だかりがくっつき、境がわからない。出国の列にいたビジネスマンらしきおじさんがやって来て、「何があるの? 誰か来るの?」「はい、チョン・ウソン氏です」「お〜チョン・ウソン氏。それは凄い!」と親指立ててにっこり。(一応、つたないがハングルでのやりとりよ^^) おじさんもとても会いたそうだったけど、出国の時間となり、何度も振り返りながらゲートの向こうに消えていったわ。

そうこうしている間に20分となり、皆、そわそわ。時間が過ぎてもなかなか誰も来ず、ちょっと心配に。心臓がもう持たない位にドキドキで、早く楽にしてくれ〜って感じまでもしてきたりして。すわっ、そこに長身の人影が! 場内、ざわざわ・・・。その人影が入るやいなや「きゃ〜〜〜」の大絶叫! しかし、人の良さ気な面立ちのお兄ちゃんで、別人とわかるや落胆のざわめきも。

ところが、このお兄ちゃん、後で知ったけどユ・ジテさんだったのよね。なるほど、彼を撮っていたメディアがいたのはそのためだったのね。それはさておき、その後も人影の度に、「キャー」と「あ〜ぁ」を繰り返すこと数度。ついに真打ち!? ウリウソン氏のお目見え〜〜〜。それはそれはもう、凄い歓声とシャッターの嵐! 立ち位置が後ろなのに加え、ちびっ子の私にはなす術もなし! それでも186cmで頭ひとつ抜けているウソン氏めがけてデジカメを二押し! 再生して見たアングルは、壁と4分の3ウソン(^_-)で使い物にはならないけど、たしかにウソン氏が写っている事実にうれし泣き(T_T)v。デジカメに勝る? 肉眼で捉えた彼は、黒ジャケに白T、グラサン、短髪で、とにかく雰囲気ありました〜。

8月10日(水)『私の頭の中の消しゴム』舞台挨拶付試写会
於 よみうりホール

映画上映後、割れんばかりの大歓声と拍手に迎えられて登場したイ・ジェハン監督。続いてチョン・ウソン。監督さんの挨拶になっても歓声と拍手鳴りやまず。というか、お茶目なウソン氏は、あちこちに視線送って、手を振って、会場の誰もがウソン氏と二人だけの世界状態!? そういう私もファインダー超しに拝むウソン氏の骨太の美しさに固まりそう。もちろん! 彼しか、見えていませんでした(笑)。以下は、ドラマで研鑽を積んだMy耳と通訳さんのブレンド訳のインタビュー内容も交えてのご報告。一応録ったテープは、シャッターを切る音とピントの合う音に加え、大歓声の嵐で、殆ど使い物にならない録音状態。いい加減な「私の頭の中の鉛筆」による筆、お許しのほどを〜!

監督さんの挨拶に続き、待っていました〜。ウリウソン氏の挨拶は、「ミナサン コンニチハ ワタシハ チョン・ウソン デス」と来た! ここから先はハングルでしたが・・・。私はというと、目と手は彼を追ってカメラに意識を向け、耳はウソン氏や監督さん、通訳さんに。それだけではない、心はウソン氏の一挙一動をキャッチし、感じ入るというトリプル技をしてのハードな一時に。当然そんな離れ業のできる術はなしで、カメラで追いかけるのが精一杯。それでも、聴き取った(かなり通訳さんのフォローあっての理解だけど・・・)インタビューを紹介ね。


この作品に決めた理由は?

ウソン 最初にシナリオを頂き途中、中盤くらいまで読んだ辺りで、チョルス(この映画のウソン演じた夫)の台詞が自然と口からついて出てきたのです。そして最後まで読み、全て話がわかった時、何だかよくわからないけど希望みたいなものを感じ、感動の涙がこぼれました。そんなわけで是非この映画に出たいと思ったのです。

私は以前からラブ・ストーリーに出たいと思っていて、そういう作品を待ってもいたし、こちらからも探していました。そして巡り会った作品がこの映画なのです。この役を演ずるにあたり、心がけたことは、私がチョルスになるのではなく、チョルスというキャラクターを私の中に取り込み、私の気持ちで演技しようと。演ずる中で、果たして自分はチョルスのようにこんな辛い恋愛を貫くことが出来るのだろうか? こんな風にスジンとの愛を守り貫くことが出来るのだろうか? とずっと悩んだりしました。しかし、自分にもそうしたい気持ちはあるにはあるけど、気持ちはあってもこれは簡単にはこたえられないなぁということを学びました。

ウソンさんとチョルスの共通点は?

ウソン 彼は映画の中で将来建築家になりたいと思って工事現場で一生懸命に働いています。そして、最後まで諦めずに努力して、とうとう建築家になりました。自分も俳優になりたい、デビューをしたいという夢を持って努力を重ねてきました。幸いその夢が実現したわけですが、「努力をする」という点が彼と似ていると思います。

皆さんへのメッセージを

監督 映画を観て頂いたので分かると思いますが、愛というものは努力なしでは成功しないと思います。みなさん、愛のために努力して下さいね。

ウソン 映画の最後にスジンがチョルスに「ここは天国ですか?」というシーンがあったかと思いますが、みなさんの大切な愛を思い出して下さい。誰かを愛し、愛されている場所こそが、そう、今生きているこの場所こそが天国ではないかと思います。


そうです! 今、まさしくウソン氏、貴方と同じ空気を吸い、居る場所が天国よ〜!

「はい! ここでインタビューを終了します」の司会の声に、会場からは「え〜〜〜〜」のブーイング。そして、写真タイム! あちこちから「チョギヨ〜(こちらです)!」のかけ声がかかる。笑えたのは「チョギヨ〜 真ん中 Please!」の韓日英なるかけ声で、皆、興奮状態でシャッターを切る、切る、切る。自分の台詞なんて耳にも入っていない。私も心で「こっちを向いて〜(私だけを見て〜)」と叫びながら切ったシャッターはフィルムにすると36×3本に達しておりました。

あっという間の20分弱の舞台挨拶は、チョン・ウソンのはにかんだ笑顔にとろけながら、夢のように過ぎていったのでした。最後に眼鏡を替えた監督も、うじきつよしを脱し、なかなかスタイリッシュな花美男でしたよ〜!




チョン・ウソン





イ・ジェハン、チョン・ウソン
監督&ウソン氏





イ・ジェハン、チョン・ウソン
握手する監督とウソン氏





チョン・ウソン






チョン・ウソン
吠えるウソン氏





チョン・ウソン


作品紹介はこちら

『私の頭の中の消しゴム』来日記者会見

8月末発売のシネマ・ジャーナル65号にも『私の頭の中の消しゴム』詳細記事があります。

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(文・写真 小泉 薗子)
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