3月10日(水曜)大阪ABCホールにて
今、私は少しドキドキしてる。大阪アジアン映画祭2010 オープニングを飾る作品『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』のジョニー・トー監督の記者会見がもうすぐ始まるからだ。 マスコミ関係者が約50人ほど、カメラもたくさんある。
通訳を従え、堂々とご登場! そのお姿は、監督が一番尊敬する黒沢明風ファッションだそうだ。 質問タイムは名だたる新聞社や共同通信で、世界的な監督だと再認識。 どうも、その方々は作品を前もって観ている様子で、私は新作を想像しながら、 心地良い緊張感の中、素晴らしい雰囲気を体験させて貰った。
Q:主演のジョニー・アリディが,トー組に馴染んでいたが、どういう流れがあったのですか。
A: 彼にはパリのレストランで初めて会ったのだが、一目で主役と決めた。孤独感が気に入った。 その時の服装もぴったりだった。私は彼の音楽を知らなかったが、撮影に協力的で、彼にはとても感謝している。
Q: 『ザ・ミッション 非情の掟』、『エグザイル/絆』と脚本がない状態で作られたが、この作品もそうですか。
A: この作品は脚本がありました。
Q: アリディを受け入れる香港の俳優たちには、どういう指示をしましたか。
A: 香港は彼にとって良い環境とは言えなかったが、 私たち香港映画は、外国人を入れて作ることを望んでいるので、私の撮る方向を理解していて、 言葉の障害はあるがそれを乗り越えて、彼をちゃんと支えていました。
Q: 命を賭けて守る価値観を映画に撮るきっかけは?
A: 私たちの伝統であり、仁義を重んじる日本と同じだ。 他人を助けるが見返りを求めないし、情を持って付き合うロマンチックな考えで、黒沢明の影響を受けている。
Q: 最後に大阪アジアン映画祭にメッセージをお願いいたします。
A:夕張から大阪へ来ました。日本からいろいろ学んでいます。ありがとうございます。
あっと言う間に終わった記者会見だったが監督のエネルギーが会見場に溢れんばかりだった。
(美)