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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
(1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

WOW FES! 記者会見 〜 チョン・ウソン 大いに愛を語る

チョン・ウソン

2009年7月22日(水) 於 ANAインターコンチネンタルホテル

株式会社WOWOWが、10月10日(土)に東京・代々木体育館一帯で開催する一大イベント「WOW FES!(ワウフェス)」の概要発表が、「WOWOW映画企画の顔」に選ばれた韓国の俳優チョン・ウソンさんを招いて開催されました。司会は、ジョン・カビラさんとWOWOW今村知子アナウンサー。

朝から雲行きのあやしかったこの日、日本で継続時間が今世紀最大の皆既日食が観られたのかどうか、室内で待機していた私たちには気になるところ。カビラさんから開口一番「残念ながら悪石島では観られなかったそうです。喜んでいるネガティブな貴方!」と、報告がありました。「今日は新月。新しいことを始めるのにふさわしい日かと思います」と、フォローする今村アナ。

◆壮大なWOW FES! 構想

最初にスクリーンで「WOW FES!」の概要がVTRで紹介されました。

10月10日、WOWOWが渋谷一帯をジャック!
映画・音楽・スポーツなど多彩なWOWOWの魅力を体感できるイベント。渋谷の会場を起点に、放送とイベントを融合させて、午前10時から夜10時まで12時間、現地特設スタジオからの生放送を中心に無料放送!
総合構成は、映画『おくりびと』で脚本を務めた小山薫堂さん。

ラインナップ

MUSIC 代々木第一体育館 松任谷由実コンサートツアー2009 TRANSIT
SPORTS 代々木第二体育館 エキサイトマッチスペシャル ダブル世界タイトルマッチ
MOVIE SIBUYA−AX MOVIE STAR'S PROJECT チョン・ウソン
EVENTS カレー王座決定戦「Dream Curry Match 2009」
1日限りの巨大アウトレットマーケット「WOWTLET!」

映像に続いて、WOWOW代表取締役社長 和崎信哉氏と、小山薫堂さんが登壇。

和崎社長: 当社として初めての大型イベント。さらなる飛躍を目指して、WOWOWが渋谷一帯をジャックする楽しいイベントにしたいと思っております。 “これからのテレビ“をコーポレートスローガンに、テレビを飛び出して具現化していきたいと思っております。

小山: 総合構成を務めることになりました。アカデミー賞でロスに行った帰りの空港で、偶然 WOWOWの方と一緒になったのがきっかけでした。250万世帯が視聴していて、“これからのテレビ”を作るのにふさわしいテレビ局だと思いました。「WOW FES!」は、WOWOWブランドの大人の学園祭。音楽・スポーツ・映画のほかに、今、2つのイベントを企画しています。1つは、巨大アウトレットマーケット「WOWTLET!」。人を感動させるようなものをと考えています。もう1つは、「Dream Curry Match」。カレーにこだわりを持つ4人の著名人にお願いしました。ウソンさんにも先ほど味見していただいたら、「チョンマル マシッソヨ」とおっしゃってくださいました。皆さんも原稿を書くのを後回しにして、この後の懇親会で、是非ご賞味ください。

今回の「WOW FES!」は、2011年の全面的デジタルを機にフルタイム、フルハイビジョン、3チャンネルのサービスを開始するキックオフイベント。「来年はさらに大きなイベントにして、続けていきたい」と意欲をみせる社長でした。

◆MOVIE STAR'S PROJECT チョン・ウソン登場!

続いて、イベントの核の1つとなる「MOVIE STAR'S PROJECT 」が映像で紹介されました。『きみに微笑む雨』(ホン・ジノ監督)を、一般公開にさきがけ、プレミア放映してしまうという大胆な企画。中国・四川省でのロケのオリジナルドキュメンタリーも放映されます。「Backstage Pass 密着!チョン・ウソン 100日の軌跡」と題したチョン・ウソン密着映像の一部が披露されました。カップラーメンをすすったり、ソフトクリームを食べたりする、きさくで飾らないウソン。いねむりしたり、安全地帯の「friend」を日本語で歌う姿も。ファンにはたまらない映像です。

そして、いよいよチョン・ウソン本人の登壇! 舞台後ろのボードが観音開きになって、真中から颯爽と現れたチョン・ウソン。タキシードに水玉模様の蝶ネクタイが可愛いです。

チョン・ウソン チョン・ウソン

カビラ: WOWOW とのコラボで、撮影現場に密着させていただけたそうですが、映画を公開前に放映するという意気込みはいかがですか?

ウソン: 映画そのものを考えた場合、公開前に放映するのは異例。WOW FES!で、ウソンを扱いたいと伺い、どこからそんなエネルギーが…と思いましたが、シナジー効果もあると思い、引き受けました。

今村: 先月、一般女性との熱愛報道がありましたが、結婚願望は?

ウソン: 若い女性とだけ聞いています。顔も知らないので、どう付き合うのか… 書いた記者の方に写真を見せて貰いたいです。結婚、ガールフレンド、愛というテーマは、最近考えるようになりましたが、まだ相手はいません。

今村: 日本の女性はいかがですか~?

ウソン: じっくり見てみたいと思います。

カビラ: 化粧品やアパレルもプロデュースされていますが、何かニュースになるようなものは?

ウソン: 実は来る前に男性カジュアル服のランチングを行って、撮影してきたところです。

カビラ: 映画の撮影や監督は?

チョン・ウソン

ウソン: 数年前から監督をしたいという夢を持ち始めました。小さなプロダクションを2年前に立ち上げて、今回の映画も共同製作です。夢が現実に近づいてきた感じです。シナリオも書いていて、どのシナリオで映画を作るかという段階です。今後の予定としては、映画を1本準備しています。多くのファンの方がドラマで私を観たいとおっしゃってくださるので、ドラマも準備しています。それが終ったら、来年には監督の夢が実現すると思います。(にぎりこぶしで、頑張るぞ! というジェスチャーを何度もしていました。監督作品、ほんとに楽しみです。)

カビラ:是非放映権はWOWOWに!

◆会場から質疑応答 ~ 綺麗な女性がいなくてパンダと遊んだ成都 ~

― 3年ぶりの公式来日ですが、今回、日本でやりたいことや食べたいものは?

ウソン: 日本に来るたび仕事でプライベートな時間があまりないのですが、日本が好きになり、もっと知りたいなと。色々なことに気付かされています。空港に着いたらワクワクして、遊びにきた子供のような気持ちでした。やりたいことは、オープンカフェに座って東京の街を眺めることですね。

― 四川省でのロケでは、昨年の大地震の影響なども目にされたのでしょうか? また、撮影の時のエピソードを1つ!

ウソン: 成都の町は山に囲まれていて、地震の被害は多くなかったのですが、一歩郊外に出ると被害がひどくて想像を絶するものがありました。映画の中では被害を見せるよりも、地震から受けた痛みを癒していく過程を描いています。成都は、食べ物、女性、パンダ、お酒の4つが有名だと聞いたのですが、綺麗な女性が見当たらなくて、「どこにいるのですか?」と聞いたら、「北京や上海に行っている」と言われました。女性の代わりに、可愛いパンダとよく遊んでいました。

― 演じる上で一番大切にされていることは?

ウソン: シナリオによって、いかに説得されるか、真実が込められているか・・・ ドラマや映画を選ぶ時にチャレンジ性に興味を持つようになりました。いろいろなことを吸収できると思うので、新しい試みに挑戦したいと思っています。

質疑応答が終り、和崎社長、カビラ氏、小山薫堂氏とチョン・ウソン氏4人でのフォトセッション。
その後、チョン・ウソン1人が残り、ファンクラブから選ばれたラッキーな女性2人から花束贈呈。最後に、チョン・ウソン1人でのフォトセッション。大勢の取材陣に、はにかみ笑顔で対応するウソンさんでした。

和崎信哉、ジョン・カビラ、チョン・ウソン、小山薫堂 チョン・ウソン

◆囲み取材 ~ 過ぎた愛も美しい思い出 ~

フォトセッションに引き続き、チョン・ウソンの囲み取材が行われました。

― よろしくお願いします。

ウソン: ヨロシク オネガイシマス。非常に意味のあるイベントのメインゲストに選んでいただき、俳優として嬉しく思いました。私でいいのだろうかという不安もあります。作品が通常と違って公開前に放映されてしまうことにも不安がありました。日本の方が持っている文化への真摯な姿勢を思い、いい作品であればテレビで観て、また劇場にも足を運んでくださることと思いました。

― 映画をご覧になった感想は?

ウソン: 関係者の試写で観たのですが、客観的に観られなくて、技術的なところに目がいってしまいました。

― 韓国での評判は?

ウソン: まだ観た人がほとんどいなくて、マーケティングチームの女性たちくらいなのですが、好評でした。最初シナリオをいただいた時に、特定の女性の方にとても訴えかけるものになると思いました。

― どういう方に?

ウソン: 留学経験のある方、10年、20年前に恋愛経験のある30代、40代の方。欲を言えば、50代の方にも観ていただきたいと思います。学生時代の恋愛について思い返すと、どうしてあの時自分の気持ちに気づいてくれなかったのだろうかということがあるかと思います。(ウソンさん、いくつになっても青春時代の甘い思い出は反芻できるものですよ~! 60代、70代以上の方にも、きっと受けるでしょう。)

― ご自身の経験は?

ウソン: もちろんあります。皆さん、気が小さくて表現できなかったり、逆に意地悪してしまったり、愛情の表現を送ってくれていたのに自分自身気づかなかったこともあるかも知れないと思います。私自身は、とても長い時間をかけた恋愛をつい最近までしていました。

― 終ってしまって残念ですね。

ウソン: 愛であることには変わりはないので、美しい思い出として大事にしたいと思います。別れた直後は辛くて、お酒を飲んだりしていました。傷を癒すのに時間はかかりましたが、美しい愛を大事にすることは、通り過ぎた愛に対する礼儀だと思います。なんだか愛に関する討論のようになりましたね。

― 若い人との噂が立ちましたが・・・

ウソン: マネージャーにも「いったい誰なんだ?! 早く聞かせて~」と言われました。面白い経験でした。これをシナリオに書いてみたらいいかもしれません。小さな誤解が信頼関係を崩していくというようなストーリーで。

― 今はお一人で?

ウソン: ネー(はい)。今、大勢の女性を見ているところです。

― チャンスですね!

ウソン: これからチャンスの多いことを私も願っています。このように素晴らしい機会を通して、ウソンに対する変わらぬ愛をしっかり受け止めています。幸福なことです。

*************

囲み取材では、ウソンさんの立つ舞台のすぐ下の一番手前にしゃがませていただき、見上げることに。カメラを向けたら鼻の穴まで写ってしまいそうでした。ちゃんと写真を撮ろうとするカメラマンの方たちは、一歩下がったところで構えていました。でも、囲み取材ではマイクがないので、声は近くにいないと聴こえない・・・ と言う次第で、真下から撮った写真をお届けします。

チョン・ウソン チョン・ウソンファン

ロビーには、成都での映画ロケの時の写真がたくさん飾られていて、記者会見で花束贈呈の幸運に当たった2人の女性が写真をバックにインタビューを受けていました。余韻に舞いあがっているお2人。「ウソンさんはどんな匂いがしましたか~?」という質問にも詳しく答えていました。あんなに近くにしゃがんでいた私には、残念ながら香りは漂ってこなかったのですが、さすが熱いファンは違います。 あ、私も『KUMIHO/千年愛』以来の充分熱いファンなのですが…

実は、この日、受付1時間ちょっと前に到着し、ロビーのソファに坐っていたら、「あなたも当たったのですよね? どちらからですか?」と声をかけられました。「え???」伺ってみたら、ファンクラブで20名に記者会見入場の権利がプレゼントされたのだそうです。私もどうみてもファンにしか見えなかったのですね。声をかけてくださった2人は、仙台と札幌から駆けつけたのだそうです。ドラマ出演が少なくて、韓流ではちょっと出遅れた感のあるチョン・ウソンでしたが、『私の頭の中の消しゴム』が日本公開の韓国映画史上興収第1位を記録して、すっかり全国区になりました。映画デビュー以来密かに応援してきた私も嬉しい限りです。

8月29日(土)に公開される『グッド・バッド・ウィアード』(キム・ジウン監督)では、悪い奴 イ・ビョンホン、変な奴 ソン・ガンホを相手に、良い奴を颯爽と演じています。疾走する馬や弾丸列車の上から、ライフルで狙いを定める姿の美しいこと! ロープを掴んでスルリと舞う姿にも惚れ惚れです。

さて、今回、劇場公開前にテレビ放映される『きみに微笑む雨』。中国・成都に出張した建設会社勤務の韓国男性が、アメリカ留学時代に淡い恋心を描いていた中国女性と10年の時を経て再会し、かつての思いを甦らせ・・・というロマンティックな大人のラブ・ストーリー。どんなウソンを見せてくれるのでしょうか? WOWOWでいち早く観て、さらにまた大きなスクリーンでウソンを堪能したいですね。

映画『きみに微笑む雨』

10月10日(土)『きみに微笑む雨』プレミア試写&舞台挨拶(チョン・ウソン登壇予定)
10月17日(土)『きみに微笑む雨』本編放送  ドキュメンタリー「Backstage Pass 密着!チョン・ウソン 100日の軌跡」(スクランブル放送)
11月より、シネマスクエアとうきゅう他、全国順次ロードショー!
http://wowfes.wowow.co.jp/participate/movie/about_movie.html

WOWOWホームページ http://wowfes.wowow.co.jp/

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(取材:景山咲子)

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