主催:株式会社フラウ・インターナショナル http://www.frau-inter.co.jp/
協力:株式会社ウィルビ-、韓国再発見、エウル、韓国観光公社
2009年3月5日(木) 16:00開演
於 東京国際フォーラムAホール
ドラマ「バリでの出来事」で、日本での人気を確固たる物にしたチョ・インソン。2006年には映画『卑劣な街』で大韓民国映画大賞主演男優賞を受賞し、その演技力が認められた彼も、この4月6日に空軍に入隊することになりました。応援してくださっている日本のファンに、しばしのお別れの挨拶を直接したいという彼のたっての希望で大阪と東京でファンミーティングが開かれました。 東京での開催は3月5日。いよいよ入隊する彼を見送るべく、1ヶ月前のあの日を振り返って当日の様子をお届けします。
4時の開演を前に司会の田代親代さんから、「インソンさんに皆で歌のプレゼントをしましょう」と呼びかけがあり、「夢をあきらめないで」の練習。入口で渡された袋の中には歌詞と共に蛍光棒が。暗くなり、会場は青いライトでいっぱいになります。
いよいよ開演。白い幕にギターを抱えたシルエットが大きく写しだされます。甘い声でKIM Cの「考え」を歌うインソン。幕があがって、インソンが皆に手拍子を促します。歌い終わり、「もっとうまく歌えればよかったのですが、緊張してしまって・・」と第一声。「実際にギター演奏したかったけれど、会社からは止めるように言われたし、母も泣いていましたので、今回は諦めました」と語るインソン。
司会の田代さんが登場し、長い長いトークタイムが始まりました。
司会:今年はデビュー10周年の節目の年。キーワードでデビュー以来の10年を振り返えってみましょう!
*賞状男
インソン:小学校の時、優秀な成績で卒業したんです。 (日本語で)ホント! ホントニ!
開校記念日賞、山火事注意の絵賞、科学組立大会賞・・・・etc etcスクリーンにさまざまな賞状が写しだされます。弁論大会では、声が大きいという理由で賞を貰ったとか! (意外と、小声のような気がするのですが・・・)
インソン:小さい頃からの夢は歌手になること。でも、「アスファルトの男」のチョン・ウソン先輩を観て、ほんとにカッコイイな、歌手じゃない、俳優だ! と、長い間の夢だった歌手を捨てて俳優になることを夢見るようになりました。自分自身、よくやったと思います。
司会:背も高いし、スカウトされたのかと思いましたが、自分でMBCのオーディションに行ったそうですね。
インソン: 誰にも呼び止められなくて、自分の足で向うしかなかったんです。ドラマ「花より男子」に出演中のキム・ギバンは同級生で、近所ではハンサムで知られていて、彼と一緒に5号線に乗ってヨイドに行きました。いろんな夢を描いてMBCのアカデミーに願書を出したら合格して、お母さんに言ったら「それで?」って。「授業料払わなくちゃいけない」と答えたら、結構高い授業料を出してくれたんです。というか、貸してくれたのですが。幸い、1ヵ月後にCMの仕事をして、それが結構いいギャラだったので、全額すぐに返すことができました。家族ですが、債務関係はしっかりけじめをつけています。今も20万ウォン位、親に借金があります。すぐに返しますが・・・ 以前、家出しようかなと思ったこともあったのですが、「家出ならお前を探さない」という母の一言で家出は止めました。探して貰えないなら、お腹も空くし寒いですから。
(お母さんっ子のインソンですね!)
司会:初仕事のことをもう少し!
インソン:洋服の広告で、1998年12月28日に江南(カンナム)のスタジオで撮影しました。父の車でスタジオに行くと、僕はメインでなくてサブでした。でも、「あの服は僕に合うんじゃない?」とアピールして、運良く役割が逆になりました。
*初めてのカタルシス
ドラマ「学校3」で、初めて泣く演技をすることになって、目薬を点すのかなぁとか、照明を観てれば涙が出てくるのかなぁとか考えているうちに、プレッシャーを受けている自分が悲しくなって涙が出てきました。
(指をくわえる可愛い仕草のあと、涙をぬぐいます。)
ここで、親友ギバンさんの登場
司会:インソンさんは、どんな人?
ギバン:まず、ギターが弾けません! 画面では、可愛くて抱きしめたくなるけど、実はすごく暴力的なんです。あと、友人どうし集まった時に、たまに女性が加わると、ほんと、カッコつけるんですよ。僕がいくらカッコつけても、皆インソンが好きになっちゃう。
インソン:その通り!
ギバン:高校1年の時、同じクラスに。坊主頭だったけど、背が高くてカッコよくて。
インソン:人を見る眼があるね。中学で親しかった友達が同じ高校に行けなかったけど、ギバンのお陰で、いい高校時代でした。
*バリでの出来事
インソン:一番多くの方に知ってもらえるキッカケになった作品。お金持ちの御曹司なんて、ギバンには絶対できない!
ギバン:彼はもっと激しくて、悪い奴!
インソン:誰も信じないって! ギバンの本来の夢はコメディアン。僕のマネージャーとして育てたかったけど!
ギバン:僕がマネージャーしてたら、「花より団子」の粥屋のマスター!
*忘れられない涙
インソン:映画に出演する機会はあまりなかったのですが、『卑劣の町』で受賞した時に舞台で流した涙は忘れられません。
ギバン:花束を渡そうと駆け寄ろうとしたら、ボディーガードに止められてしまいました。
インソン:授賞式の後、皆で飲んだお酒も忘れられません。でも、過去の思い出に捉われるような人生は送りたくないなと。今でも演技指導は一生懸命受けています。ギバンも同じ先生についているのですよ。
*イルボン(日本) (最後のキーワード!)
インソン:もっとも多く旅した国。食事も口にあいますし。旅先でファンの方に出会うことも多くて、ファンの方々の思いやりが日本に来たくなる原動力です。
インソン: ギバンとは思い出がいっぱいあって、ほんとに支えてくれています。機会がなくて離れることができなかったのですが、軍隊がしばらく縁を切ってくれることになりました。(にんまり!) 高校の時に長く付き合った女の子は、実はギバンが紹介してくれたんです。女子高の前に行って、その子をずっと一緒に待ったりしました。
ギバン:楽しい思い出です。5対5の合コンをアレンジしたのですが、僕が面白いことを言うと、隣で微笑んでいて(微笑むインソン)、そう、この顔! 皆、彼のことが好きになっちゃって。インソンの友達ということで、ここまで来たのに、2年間どうしようかなと。
(ギバンのほっぺをつねるインソン)
最後に二人で「Falling Slowly」を合唱。
素敵なハーモニーを聴かせてくれて、長いトークタイムは終了。
韓国で大ヒットをしている映画『霜花店』が画面で紹介されます。
同性愛を描いた時代劇。
続いて、『卑劣の町』の映像。
再登場したインソン。黒のぴっちりしたパンツにグレーのジャケット、そして、たすきがけにした大きな鞄。
インソン: これから周遊したいと思います。この会場では、ほんとは禁止されているのですけど、前回お約束したので! 写真を撮って、タイムカプセルに2年間大事に保管して、除隊後に開いて見たいと思います。お尻を絶対椅子から離さないで~! オネガイシマース!
1階席から周遊を始めたインソン。さっそく、以前にプライベートで来日した時にコーヒーショップで出会って話したことのある方を見つけます。
写真を撮りながら、会場のあちこちで交わされた会話の一部をご紹介!
― こんなに立派に育ったのは、どんな教育方針だったのですか?
インソン:世の中のすべてのお母さんは凄いと思います。お陰で、すくすく育ちました。
― 日本のどこが好きですか?
インソン:最近青山によく行きます。六本木のけやき坂なども!
インソン:韓国のファンクラブの人たちが来ています。一言!
― 軍隊に行って、一番怖いことと、期待していることを!
インソン: 怖いのは見知らぬ場所だということ。楽しみなのは、実際銃を撃てるので、自分の腕を試してみたいです。
1階席の周遊を終え、2階席に上ってきたインソン。中年男性を見つけて、隣に座り込みます。
インソン:今日はどうしてここに?
男性:友人に連れられて
隣に座っていた女性:除隊したら結婚してもらえますか?
すかさず声をかけられ、答えに困るインソン、「除隊したら作品に出るよりプライベートで旅をしてみたいです」と答えますが、「結婚はおいくつ位で?」と、さらに突っ込まれます。「ほんとに愛する人ができたら、その時がタイミング」と、かわすインソンでした。
― 日本語は?
インソン:タクシーに乗って不自由しないくらいです。 ミギ、ヒダリ、マッスグ、オネガイシマース! (これって、道を知ってないと指示できないですが・・??)
― 70過ぎのおばあちゃんです。もう、今、倒れてもいい!
インソン: だめですよ。死んだら! 2年後に会いましょう。
たっぷり会話を楽しみながらの周遊も終り、インソンが2階から退場。
大阪でのファンミのダイジェスト版がスクリーンに流されます。
インソンの髪型、ちょっと尖がった感じ。
再び、舞台に登場したインソン。
「周遊をようやく実現できました!」と嬉しそうです。
【2011 OPEN】と書かれた白いギターケースも登壇。
インソン:大阪の写真、東京の写真、皆すごく綺麗に撮れています。
司会:顔が選別できるように撮れています!
インソン:あまり喜ばれてない? 僕だけ嬉しいのかな? ここで、会場の皆さんと一緒に写真を! 一番後ろの方も、緊張を緩めないで~
ギバンも呼んで、客席を背景に記念撮影。
ここで、開幕前に皆で練習した歌「夢をあきらめないで」をインソンにプレゼント。
インソン、ちょっとウルウルしている様子です。
インソン:どんな夢でも切実に願えば叶えられるといいます。皆さんも夢を持ち続けて!ギターケースに皆さんの歌も入れました。見えますか~? 今晩東京でいただいたメッセージを読んでから、鍵をかけたいと思います。
いよいよお別れの時。
インソン:周遊を通じて皆さんとお話もできて、いい思い出になりました。2年間、どこかに行ってしまったと思わないで、次の作品を準備していると思っていただければと!
寂しくなったら出演作を観てくださいね。浮気してもいいですよ~ でも見つからないようにね。
司会:最後に気持ちを歌に託してください!
感極まって言葉につまりながら「クサラン(ふたり)」を熱唱。
インソン:クールに決めたい、泣くまいと思っていたのですが・・・ 皆さん、またお会いできる日まで、お身体大切に。総合検診も忘れずに! 地球温暖化も進んでいます。つまらない話をしてしまいました。 行ってきます! アリガトウゴザイマシタ!
一旦退場したインソン、ファンの熱いアンコールに応じて再登場。
インソン: アンコールがでなかったら、どうしようかと思いました。僕がここに存在しているのは、映画やドラマを愛してくれる皆さんがいるから。傲慢な俳優にならないように努力していきます!
インソンが退場した後のスクリーンには、今回のファンミを支えたスタッフの姿や、インソンのメッセージが映し出されました。
前日までの雪混じりの冷たい雨がうそのような青空が広がり、何となくいい日になりそうな予感はありました。
音の出ないギターを抱えての歌から始まり、幼い頃から今日に至るまでの事をユーモアたっぷり話して下さいました。親友ギバンさんと高校時代やデビュー前の話の掛け合いなど大変楽しく会場も笑いが絶えませんでした。
2部では、会場内を歩く事が許されていないホールで、椅子から絶対に立ち上がらない約束で周遊が実現。カメラと、ファンからのメッセージを入れる大きなカバンを肩にかけて1階から2階へと。私たちのプレス席は2階の奥の方で諦めていたのですが、目の前まで来てくださって、勿論握手をしていただきました。長身で小顔で色白美肌で清潔感が漂っていて、本当に“綺麗”という言葉がぴったりでした。そして一人一人に微笑みかける、あの目と口元がまたファンの心を掴んでいるのだと思いました。
予定の3時間を20分もオーバーして、それでもファンにとってはあっという間だったと思います。除隊後は作品に出演するより旅をしたいと話されていました。最も多く訪れている国が日本で、食事も口に合うし、ファンの思いやりや親切に感謝しているという事ですので2年後には大好きな日本にすぐに来て下さると思います。(K.M)
映画『ラブストーリー』で、雨の中、ソン・イェジン演じるジヘの元に颯爽と現れた青年を観て、「チョン・ウソン似の俳優さん!」と思ったのが、私のインソン初印象でした。その後の、ドラマ「バリでの出来事」「星を射る」や映画『卑劣な街』でのインソンの役柄があまり好きになれなかったのですが、(あ、『ラブ・インポッシブル/恋の統一戦線』は一途で可愛かったです!)今回、ファンミで直接インソンに接して、誠実な人柄にすっかり惚れました。何より、チョン・ウソンをドラマで観て、俳優を志したというのがポイントでした! 2年の兵役で、さらに成長して私たちの前に現れてくださることと、心待ちにしたいと思います。(咲)