このページはJavaScriptが使われています。
女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
(1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『九月に降る風』初日舞台挨拶レポート

斎藤工、初家晴(ジェニファー・チュウ)

日 時 : 8月29日(土) 場 所 : ユーロスペース

去年、東京国際映画祭で上映された林書宇(トム・リン)監督の『九月に降る風(九降風)』が公開されることになり、予告編のナレーションを担当した斎藤工さん、ユン役の初家晴(ジェニファー・チュウ)さんが初日舞台挨拶を行いました。
NHKドラマ土曜時代劇「オトコマエ!2」に出演中の斎藤工さんのファンが、たくさん見守る中、舞台挨拶は始まりましたが、笑いのツボをおさえた斉藤さんの言葉に爆笑シーンが何度もあった楽しい舞台挨拶でした。

台湾、新竹の高校生たちのほろ苦い青春群像を描いたこの作品。詳細は、シネマジャーナル作品紹介をごらんください。

『九月に降る風』公式サイトはこちら>> http://www.9wind.jp/
8月29日(土)より ユーロスペース、シネマート新宿ほかにて全国順次公開

司会:日本版予告編のナレーションを担当された斉藤工さんと、この映画の中でユン役を演じたジェニファー・チュウさんに来ていただきました。ご挨拶をお願いします。

斎藤: この映画を観てどこか懐かしさを感じ、自分の高校時代をほうふつとさせる作品だと思いました。日本の中学、高校も同じだと思いましたが、日本ではなかなか作られないような作品ですね。自分は元々アジア映画で育ったところがあります。将来的には役者として参加するということも目標としてありますが、こうしてナレーションだったり、舞台挨拶の場に立たせてもらったり、色々な関わり方があると思いました。これも自分のやりたかったことの一つです。

ジェニファー: 日本で公開できることになって光栄です。(斉藤さんに向かって)台湾版とは別に、花を持たせるナレーションをしていただきありがとうございました。

司会:斉藤さんは、先日トム・リン監督とお会いになったそうですが、印象はいかがでしたか?

斎藤: でんと構えている大御所かと思ったら、監督が若い方だったのにびっくりしました。でも、とても芯のある方でした。入ったお店で、コーラを頼んだのが意外でした(会場笑)。

司会:ジェニファーさん、撮影中のエピソードなど聞かせてください。

ジェニファー: 一番印象に残っているのは屋上のシーンです。このシーンを撮った時は、ほとんどの撮影が終了していました。私はみなさまに後ろ姿しかお見せしていませんが、実はその時泣いていました。撮影中の様々な思いが頭をよぎり、自然と涙が出ました。よく観ると肩が震えているのがわかるかもしれません。屋上からの景色は何度も出てきて素敵ですが、ぜひそのシーンにも注目してください。

ジェニファー・チュウ  斎藤工
ユン役の初家晴(ジェニファー・チュウ)さん   予告編のナレーションを担当した斎藤工さん

司会:お二人とも8月生まれで、何か不思議な縁を感じます。映画に対する思いとか聞かせてください。

斎藤: アジアにはいい作品がたくさんありますが、皆さんに伝える一端をにない、関われて嬉しい。皆さん、アジアの作品をぜひ観てください。

ジェニファー: この作品をたくさんの方に観ていただきたいです。興行収入の一部を台湾の台風被害(8月始めに台湾を襲った台風でたくさんの方が被災した)の方たちに寄付させていただきます。本編を楽しみに観てください。

トム・リン監督の『海岸巡視兵』を2006年のアジア海洋映画祭イン幕張で初めて観て、台湾にまた新たな監督誕生と思ったことを覚えている。その監督の長編デビュー作がこの『九月に降る風』。この作品でタン役を演じた張捷(チャン・チエ)は『海岸巡視兵』にも出演していた。『九月に降る風』を見て、青年に成長していく張捷の姿にすがすがしさを感じた。プロデューサーでもある曾志偉(エリック・ツァン)が、グループのリーダー格イェンの父親役で出てきて全然似ていないのが笑えたけど、若手を育てる彼の姿勢に、いまさらながら偉いと思った。(暁)

return to top

(文・写真:宮崎)
本誌「シネマジャーナル」及びバックナンバーの問い合わせ:
order@cinemajournal.net
このHPに関するご意見など: info@cinemajournal.net
このサイトの画像・記事等の無断転載・無断使用はご遠慮下さい。
掲載画像・元写真の使用を希望される場合はご連絡下さい。