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女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
(1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。
『特命係長 只野仁 最後の劇場版』ロゴ

東京国際映画祭舞台挨拶

植田尚監督と高橋克典

10月23日(木)東京国際映画祭 特別招待作品として『特命係長 只野仁 最後の劇場版』がワールドプレミア上映され、主演の高橋克典と植田尚監督が舞台挨拶に登壇した。

植田尚と高橋克典

この作品は、2003年から深夜枠でスタートして、これまでシリーズそしてスペシャル版が次々と放送された人気テレビドラマを映画化したもの。会場はびっしり満員。ドラマの人気を反映してか、思いのほか男性の姿が目立つ。

普段の東京国際映画祭とはちょっと違った、色んな意味で(笑)軟らかい雰囲気、笑いの中の舞台挨拶となった。司会は襟川クロさん。

主演の高橋克典は、「只野仁・夜バージョン」で登場。英語通訳が付く東京国際映画祭の“義務”に戸惑いながら「今日は皆さん足下の悪い中、おいでくださってありがとうございます。」と挨拶。植田監督は、「大勢のお客様の前でとても緊張しています。こんなにたくさんの方に、この映画を観ていただけることに感激しています。楽しんで観てください。」と初々しく挨拶。

高橋克典

続けて高橋は、「この映画が特別招待されたのは、作品が作品なだけに何かの間違いではないか?と思いました。」と告白。
劇場版として何か特別にテーマが潜行しているか、伝えたいメッセージはあるか、こだわった点は?の質問には、「この作品は元々深夜枠のドラマとして始まった作品だったので、いかに低予算の中で、やりたい事をいかにどうやってやるか、スタッフ全員が色んなアイデアを持ち寄って考えて作った作品でした。なので、この作品が映画になると聞いた時に、全てのスタッフや共演者皆さんの顔が浮かんで感激しました。そして、今度映画を作るんだったらどうしようか?となった時、いつも通りにアイデアを持ち寄って一生懸命作ったら、結局いつも通りになりました(笑)。」

映画を観た襟川クロから、印象的だった、鍛え抜かれた“BODY”について聞かれた高橋は、「この話がきたのが40歳前だったので、そんな男性でも出来る、同世代の方々にもアピールできるよう、スピード系の体をボクシングとマシントレーニングで造りました。」


©2008「特命係長 只野仁 最後の劇場版」製作委員会

このドラマの“売り”でもあるエッチなシーンについては「大スクリーンにかかった時にすれすれの表現としてやりたいアイデアはいくつかあった。自分はこのスクリーン画面全部をモザイクにしたかった(笑)。で、それが消えると敵が全部倒れていると。そうしたかったのですが、それはダメだと。今日、ワールドプレミアと聞いて、やらなくて良かったと思いました。」(場内、大爆笑)

「海外に旅行に行った時に、テレビを見ていて、どこの国のものかわからないのに何となく笑ってしまったり、表現や価値観が違うのに笑えたりする事があって、そういう事が作品の中にあったら面白いのではないかと。笑いや、サスペンスがあったり、ラブストーリーがあったり、社会風刺があったり、カタルシスがあったり。アクションがあり、バラエティショーの中に全てがあると。」
そして、「今おかしい事件が多すぎる。この世界的不景気の中、大事なものは金だけなのか?と只野は作品の中で言い続けてきた。こういう時だからこそ、人の命や幸せが何かをリアルに感じ直す、思い出す、大事にする良いチャンスではないか。それを最もくだらない表現でやってみました(笑)。」と締めた。

植田尚監督と高橋克典

映画は、いつものドラマの良さを生かしつつ、豪華ゲストを迎え、全てがパワーアップされた、見ごたえのある作品となっている。笑い・お色気シーンはもちろんの事、特にチェ・ホンマンとの格闘シーンは見もの。

2008年12月6日(土)丸の内ピガデリー2ほか全国ロードショー

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(取材・写真・まとめ:大澤ゆみ)
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