登壇者:山本未來、キム・レウォン、河合勇人監督、若杉正明プロデューサー
司会:みんしる
キム・レウォン |
山本未来 |
在日三世の尚美(山本未來)が、出張の合間に訪れた韓国釜山郊外の先祖の墓地で小学校教師ソン・スンウ(キム・レウォン)と出会い、やがて恋に発展する物語。満開の桜の中から現れるキム・レウォンの笑顔には、誰しもがノックアウトされることでしょう。
3月8日(土)から公開されるのを前に、キム・レウォンも来日し、完成記者会見が開かれました。キム・レウォンの満面の笑みに生で癒されるチャンス!と、いそいそと参加してきました。
プロデューサーの若杉正明氏、河合勇人監督、山本未來、キム・レウォンの順で登壇。山本未來は、映画の中で着たチマチョゴリ姿。とてもお綺麗。キム・レウォンに負けない笑顔で登場です。
さて、席に座るなり、お水をコップに注ぐキム・レウォン。かくして、記者会見は始まりました。
若杉プロデューサー:こんなにたくさん集まって下さって、違う映画の記者会見だったかなと。何本も製作していますが、日韓合作は初めてでした。ただのラブストーリーではございません。韓国でも全国公開されます。日本でも、たくさんの皆さんに観ていただければと願っております。
河合監督:監督は初めてだったのですが、このような素晴らしい記者会見を開いていただいて光栄です。
若杉プロデューサー |
河合監督 |
山本未來:こんなに大勢の方に集まっていただけたのは、今日、世の中にいやな事件がなかったからかなと思っています。昨年、桜の時期に撮りましたので、まもなく1年。桜の時季に観ていただけるのを嬉しく思います。どうぞよろしくお願いします。
キム・レウォン:ハジメマシテ。ワタシハ、キム・レウォン デス。 海外で製作される映画に出演するのは初めてです。作品に対して関心を寄せていただき、ありがとうございます。いい記事を書いてたくさんの人にアピールしてください。
司会:若杉さんにお伺いします。この映画を作るきっかけは?
若杉:何度も聞かれ、その度に答え方が違うのですが・・・ 河合勇人監督をデビューさせる映画を作ろうというのが発端でした。作家の市川森一さんやいろんな作家の方と話して、日本と韓国の垣根を取り払うような作品を作りたいと。山本未來さんとキム・レウォンさんに出演をOKしていただいたので、マーケット的に日韓で市場開拓していこうというのが、すべてのきっかけです。
司会:監督は、初めての作品でプレッシャーなどはありませんでしたか?
監督:初めての監督作品で、さらに日韓合作。両方の言葉で演出しなくてはならないので大変でした。
司会:山本未來さんからみる本作の見どころは?
未來:監督から「私の韓国語だと言え」と言われましたが…(照れ笑い) 日本と韓国の釜山を舞台にした作品で、私自身も在日三世という設定でした。仕上がりを観て、自分で言うのもなんですが、本当の意味で人と人との交流や愛が盛り込まれていて、日韓のいい架け橋になる作品になったと信じています。
司会:キム・レウォンさんからみて、山本さんの韓国語はいかがでしたか?
レウォン:スゴイ!(日本語で素早く反応したことに、場内、おぉ〜と、どよめきました。)
司会:撮影中のエピソードや、キム・レウォンさんにとっての見どころは?
レウォン:完成作品は、実は来日の前日に観ました。テーマは、「愛」。そして、「人の生き方」。ほんとの幸せは何か? 私たちは目の前のことや、何かに縛られているのではないかと考えさせられました。時には、すべてを捨てて純粋な愛を探すことや、そういう勇気を持つことも必要だと感じました。
司会:キム・レウォンさんは日本映画初出演。参加されてみていかがでしたか?
レウォン:今回は本当に運がよかったのか、日本の撮影チームがみんなそうなのか、スタッフの皆さんが素晴らしくて、いい仕事ができました。大切な思い出もできましたし、僕にとってこの『花影』は、永遠に忘れられない作品になりました。
Q:言葉の通じない人どうしが出会った時に、キム・レウォンさんのような笑顔は、心を通じ合わせるのに最高の手段だと思います。笑顔以外にどのような手段でコミュニケーションを取られますか? 実際、今回の撮影現場ではいかがだったのでしょう? 監督には、通訳を介する以外にどのように演出されたのか、お伺いします。
レウォン:現場では、山本未來さんの素晴らしい韓国語に助けられてコミュニケーションをスムーズにとることができました。それ以外は、通訳の方に助けていただきました。
未來:私は、ニンテンドーの「韓国語会話」を持っていきました。(場内、爆笑)これで、言いたいことを調べて、空き時間には、キム・レウォンさんに話しかけていました。「未來って呼んでいいよ」って言ってみたのですが、「未來さん」と言うので「大丈夫、未來って呼んでいいよ」というと、「未來、ナマイキ」なんて言うんですよ〜(笑)
監督:今回は韓国語がキーでしたので、未來さんには完璧に韓国語のセリフを覚えてくれと要求しました。でも、僕はあいさつ程度です。演出はどうしようかと戸惑ったのですが、映画を作っている者どうし、撮影用語に関しては通訳を介さずともレウォンさんは理解してくれました。「次はこっちから撮る?」と、自らリードしてくれて、映画は言葉を越えるものなのだと思いました。
ジュエリー贈呈 |
司会:まさに、言葉の壁を越えて出来た映画ですね。
Q:プロデューサーの方に、キャスティングの理由をお聞かせください。また、山本さんには、レウォンさんの印象。レウォンさんには、心に残る思い出を具体的に教えてください。
若杉:ご存知の通り、山本未來さんはバイリンガルで、ネイティヴのような英語を話される方。こういう方なら、韓国語もすぐにインプットできるのではと思いました。女優としての素晴らしさはもちろんですが… キム・レウォンさんに関しては、会ったときに驚いたのですが、100万ドルの笑顔といわれているのですけど、ほんとにいい男。日本の俳優はヤバイんじゃないのかと思うくらいでした。山本未來はキム・レウォンと共演することで、彼のファンに刺されるのではないかと思うくらいです。(場内、笑)
Q:山本未來さん、キム・レウォンさん、お互いの印象はいかがでしたか?
(未來さんが答える前に、キム.レウォンが未來さんに向って、笑顔でピース。あわてて未來さんも、顔を見合わせて照れるようにピース! 一瞬のことで、メモを取っていた私、シャッターを押すのが間に合いませんでした。 いや〜 お茶目でした!)
未來:すごく笑顔が素敵で...、うっとりするような笑顔でした。タイトルバックで男性の笑顔は普通あまり考えられないことなのですが、「なんて美しいんだろう」という笑顔でした。韓国の俳優さんとの仕事は今回が初めてでした。何か違いはあるのかと思っていたのですが、現地で初めてお会いして、すごく熱心に役に取り組み、台本の内容の含めて自らディスカッションを求めてくる方でした。ほんとに熱意が凄くて驚きました。
レウォン:アリガトウゴザイマス。
スマイル〜 |
司会:スマイルで未來さんやスタッフの方を魅了した様子が見えるようですね。撮影中の心に残る思い出は?
レウォン:桜の花びらが山本未來さんの前に舞い散るシーンがあったのですが、実はあの花びらは、私が飛ばしました。今日はプロデューサーの方がいらしてますので、特殊効果の代金を請求しようかなと思います。(場内、笑、本人はまじめな顔!)
若杉:十分高いギャラをお支払いしていますので...(レウォンも会場も爆笑)
Q:キム・レウォンさんに伺います。今回初めて日本のスタッフと仕事をされて、韓国との違いや、新しい経験は? 今後日本からオファーがあったら、また出演されますか? どんな作品なら出演しますか?
レウォン:いいシナリオ、いい監督さんに恵まれれば、どんな作品にでも出てみたいです。日韓の現場については大きな違いはないように思いました。監督もおっしゃっていましたが、通じ合うところがあり、コミュニケーションもすんなりいきました。日本の撮影現場は、俳優が最高のコンディションで演技できるように配慮してくれると感じました。
若杉:まもなく3月8日から公開。必ずや皆さまの記憶に残るような映画になると思いますので応援をお願いします。
監督:一人でも多くの方に観ていただければ嬉しいと思います。ラブストーリーであると同時に、一人の女性の成長物語。ぜひご覧ください。
レウォン:やはり、この『花影』の見どころは、山本未來さんの韓国語の実力だと思いますので、そこに関心を寄せてください。
未來:今回の作品は、初めてのことが多くて、監督も初監督、レウォンさんは海外作品初出演、私自身も初主演ということで、みんなで愛情を込め、ディスカッションを重ねて作った作品です。これからも女優を続けていきますが、私にとって、自分の代表作的な作品になると確信しています。女性男性を問わず、観ている方の心が洗われて、自分が綺麗になったような気持ちにしてくれる映画です。キム・レウォンさんのスマイルと同じように、皆さんの心の中のスマイルも綺麗になることと思います。
監督、手をつないで |
この後、フォトセッションに移り、まずは、監督、山本未來、キム・レウォンの3ショット。キム・レウォンが監督の手元にかがみこむようにして、何やらしています。 ズボンに糸くずがついているのを取っているの?とも思わせるポーズ。未來と手をつながせたとも。心配りの行き届く人ですね〜 「続いて、監督には退場いただいて、お二人で」との司会者の言葉に、監督をいたわるように見送るキム・レウォンでした。
2ショットに移り、山本未來から、劇中で使用したNYのブランド<エキシビジョニスト>のジュエリーがキム・レウォンに贈呈されます。照れながら手渡す山本未來。二人で満面の笑みをふりまいて、記者会見は終了しました。
キム・レウォンは会見中、時折、あの笑顔を見せてくれましたが、司会者や他の人の発言をいたってまじめな顔で聞いていて、「屋根部屋の猫」で感じた軽い男のイメージは払拭! 最近観た『ひまわり』でも、とても誠実でまじめな(でも、熱血漢)という役柄を自然に演じていて、印象がずいぶん変わりました。これからも幅広い役柄に挑戦してくれることと楽しみな俳優です。
2008年3月8日(土)シネマート六本木、新宿K’s cinema ほか全国ロードショー
配給:アステア
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