女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

ユン・ゲサン来日記者会見

2007年4月14日(土)ラフォーレミュージアム六本木
(株)フラウ・インターナショナル主催

ユン・ゲサン

韓国俳優ユン・ゲサンは、一時代を築いた人気歌手グループ<god(ジー・オー・ディー)>のメンバーとして活躍しました。

2004年にgodの活動を打ち切り、俳優への道を宣言後は、ドラマ『兄嫁は19歳』 、映画『僕らのバレエ教室』に出演しました。同年12月に入隊、そして2006年12月に除隊後は、復帰作のドラマ『愛に狂う』に出演して好評を博しています。

今回は日本での初ファンミーティングということで、来日しました。

Y: はじめまして、ユン・ゲサンです。こんなにたくさんの方にお越しいただき、ありがとうございます。今日はよろしくお願いいたします。

Q: 歌手時代と、俳優に専念するようになってからとで、ご自身の中で変わった部分と変わっていない部分はありますか? あと、周りの反応で、ゲサンさんを見る目がどういう風に変わりましたか?

Y: 歌手と俳優の仕事というのはやはり違いがかなりあると思います。歌手というのは、ユン・ゲサン、私自身を皆さんは見てくださっていますが、それに比べて俳優というのは、私自身ではなくて他のキャラクターを演じているので、そのキャラクターを皆さんが喜んで見てくださるところが違うと思います。今は歌手から俳優に転向しまして、俳優の仕事がとても楽しいですし、自分自身ではない人を演じるということに大変幸せを感じています。
周りの方の反応は、歌手の自分と俳優の自分の両方とも好きでいてくださっていますが、今は俳優になりましたので、俳優になった私を応援してくれていますし、受け止めようとしてくださっています。ですから皆さんの期待に応えられるよう、努力していきたいと思っています。

ユン・ゲサン Q: 今、ご自身ではないキャラクターを演じるのが楽しいとおっしゃっていましたが、実際のご自身のご性格はどんな感じですか? 今まで演じたキャラクターで一番近いものは何でしょうか? それからお会いしたらとってもかわいいなと思ったんですけれども、ご自身のチャームポイントを教えてください。

Y: これまで演じた役柄では『兄嫁は19歳』 というドラマの中でのキャラクターが、自分の本来の性格と一番似ていると思います。大変明るくて快活な役だったので、そういう面が似ていると思います。それから今、かわいいとおっしゃっていただきましたが、笑顔が天真爛漫でいいんじゃないかとよくいわれます(笑)。でも大変恥ずかしいです。

Q: ドラマ『愛に狂う』に出演した感想と、このドラマでは上半身裸で格闘することが韓国でも話題になりましたが、トレーニングとかはずっと好きでやってらっしゃるんですか?

Y: 今回のドラマに関しましては、私自身が変身するにあたりまして、大変いい機会だったと思っています。周りの方にも大変感謝しておりますし、とても満足のいく仕事ができたと思っています。それから運動に関してのご質問ですが、歌手の時代から5年ほどずっと運動を続けていまして、趣味が運動なんですね。気分が大変憂鬱になったときなどは身体を動かしてそれを忘れるように努力するタイプでして、特に身体作りのために運動をしたというわけではないです。皆さんがおっしゃるほどそれほどたいした体型ではないと思っています。(場内から「うそ〜」の声に、ゲサン氏照れ笑い)

ユン・ゲサン Q: 先ほどからすごくシャイなイメージを受けるのですが、上半身裸になられるとか、撮影の時に恥ずかしくて困ったエピソードがあったら教えてください。

Y: 私はこういう席も大変恥ずかしくて、ちょっと苦手なんですね。ドラマの中ではドラマ自体が好きなので、それほど恥ずかしさなどを感じないで演じることができるんですけどね。今回のドラマで洋服を脱ぐシーンがあったんですが、その撮影の直前に実は裏のほうでこっそりと一生懸命腕立て伏せをやっていたんですよ(笑)。ですからそこのシーンを見ていただければ顔がちょっと赤くなっているのがお分かりになると思います。

Q: 『愛に狂う』はシリアスな役で、イ・ミヨンさんのような年上の方と共演されていかがでしたか? それからこれからやってみたい役柄、もしくは今後の撮影で決まっているものがあれば教えてください。

Y: 除隊する時にやってみたいという役がありまして、それは悲しいラブストーリーだったんですね。このドラマはちょっと内容は重いんですが、やってみたいストーリーでしたので一生懸命演じましたし、満足感も得られることができました。私にとっては大変演技生活においてためになったドラマだと思っています。それからイ・ミヨンさんに関してですが、大変優れた女優さんでいらっしゃいますので、一緒にお仕事をさせていただいてたくさんのことを学びました。呼吸もぴったりあったので、イ・ミヨンさんには大変感謝しております。次回作ですが、まだドラマを終えたばかりですので検討中です。『 兄嫁は19歳』のような明るい軽いタッチの作品になるかと思っています。

Q: 軍隊に入る前と軍隊から出てきた後で、なにか生活習慣とか考え方とかで変わったことがあったら教えてください。

Y: 軍隊に入る前というのは、ちょうど歌手から俳優に転向して1年が経ったときだったんですね。芸能界の生活というのは皆さんから愛されてとても豊かな中での生活だったんですが、軍隊に入りましてからはすべてが平等になったという印象を受けました。でも2年の軍隊の生活は自分のことを振り返るいい機会だったと思います。そして自分がこれまで生活してきたことが大変貴重で大切なものだということを感じることができました。軍隊の生活は自分の人生において、とてもいい時間だったと思います。

ユン・ゲサン Q: 最後にファンへのメッセージをお願いします。

Y: 実はですね、日本に自分のファンがいるとは思っていなかったんですが、このように大変いい時間を設けていただきまして、ファンの方には本当に感謝しております。それから私に関心を寄せてくださるマスコミの皆さんにも、お礼を申し上げたいと思います。アリガトウゴザイマス(日本語)。それから今度来るときは、是非日本語を勉強して、皆さんの目を見てお話できるように努力したいと思います。

<ユン・ゲサン  YOON KYE SANG>
 1978年12月20日生まれ
 身長 182cm  体重 62kg

<会見後記>

今まで何人かの韓国俳優の記者会見を取材してきましたが、本当に皆さん礼儀正しくて清潔感があって、「優等生」です。でもゲサン氏はそれらプラス「なんかおもしろい」感じのする人でした。最後の写真撮影の時は照れ笑いなのかわかりませんが、突然「アハハ〜」って笑い出したんですよ! あっけにとられる取材人たち。でもその後彼は何事もなかったような平然とした顔をしてました、恐るべし(笑)。こんな茶目っ気がある彼の“人となり”がもっとクローズアップされれば、日本での人気も間違いなし!というか、この記者会見前日に来日した時の空港では、150人のファンが出迎えたそうです。まだまだ俳優への道を歩き出したばかりのゲサン氏のこれからの活躍が楽しみです。

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(文・写真 金子ひろみ)
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