女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。
サッド・ムービー

来日記者会見&舞台挨拶レポート

★ 来日記者会見レポート

★ 舞台挨拶レポート

『Sad Movie<サッド・ムービー>』 来日記者会見レポート

2006年11月1日(水) 11時〜11時40分
新宿パークハイアットホテルにて

Sad Movie場面写真

いつか誰しもに訪れる、大好きな人との別れ…。 4組8人の別れが、切ないのに、心温まる余韻を残してくれる物語『Sad Movie』。 8人が主演という本作の4つのエピソードから、それぞれ1人の主演俳優、チョン・ウソン、 チャ・テヒョン、シン・ミナ、ヨ・ジングが来日し、4人揃って記者会見に登壇しました。
チョン・ウソン、チャ・テヒョンの二人は、このところ足繁く来日していますが、シン・ミナは、『火山高』以来の来日、9歳のヨ・ジング君は、初来日。司会の伊藤さとりさんから、「ヨ・ジング君が楽屋で一所懸命日本語を覚えているようですよ」とお披露目がありました。
日本公開のイメージソングとして、バンドrockwell(黒田学、宍倉聖悟)のカバーによる 「Without you」が流れる中、4人が登場。(オリジナル の「Without you」を若いころによく聴いたのを思い出して、ちょっぴりセンチメンタルな気分になりました・・・)

★挨拶

ウソン:皆さん、こんにちは。私はチョン・ウソンです。よろしくお願いします。
(綺麗な日本語です!)

テヒョン:こんにちは。私はチャ・テヒョンです。よろしくお願いしま〜す。
(これまた、よどみない自然な日本語です。)

ジング: こんにちは。私はヨ・ジングでしゅ。はじめまして。(たどたどしいけど、可愛い日本語の挨拶に会場がどよめく) どうじょよろしく。

ミナ:はじめまして。シン・ミナです。どうぞよろしくお願いします。
(お〜全員、日本語の挨拶でした!)

◆質疑応答

司会:はじめての別れの物語、4つのアンサブルストーリーということで、4人のキャストの方にお越しいただきました。どうぞたくさんの質問を!

Q チョン・ウソンさんにお聞きします。企画からキャスティングまでの流れを、ご存知の限り教えてください。 チャ・テヒョンさんをご推薦なさったように、これからもご出演作のキャスティングや製作に関わっていらっしゃるおつもりなのでしょうか?

ウソン:今回はシナリオを読んだときに、テヒョンさんのことが頭に浮かびました。こういうシナリオがあるよと、彼に薦めましたが、あくまでも薦めただけで、出演を決めたのは彼の意志でした。彼がこのように出演を決めて、一緒に仕事ができて嬉しく思っています。私の場合、映画に出演が決まった時に、ほかのキャスティングを最初に決めなくてはいけないことが非常に多いので、そういうときには自分の頭の中で想像して、製作者の方や監督さんに、この役はこの俳優がいいのではないですかと提案をするということがよくあります。

司会:テヒョンさんは、シナリオを読んでみて、どんなところに惹かれて出演を決めましたか?

テヒョン:今回の作品は、多くの俳優が一緒に出演するということがまず嬉しいと思いました。それも、自分が好きな俳優の方たちと一緒にできることが大きな魅力でした。シナリオに関しましては、あの役柄をうまく演じることができそうだなと思いまして決めました。

司会:ウソンさんやシン・ミナさんやヨ・ジング君は?

ミナ: ハリウッドの『ラブ・アクチュアリー』のように大勢の俳優が一本の映画に出演して皆で仕事ができるというのは非常にいいことだと思っていました。この映画には、4組のカップルの別れが描かれています。『ラブ・アクチュアリー』のように楽しい雰囲気でなく、ちょっと重いところもあるのですが、非常に美しい姿が描かれていて、楽しい映画になるのではないかと思って、是非出演したい、スウンの役をしたいと思い、その願いが叶って嬉しく思っています。
(ミナさんが話している間、ウソンさんとテヒョンさんは、にやにや笑いながら何やら話していました。)

ジング:是非自分が演技をしてみたいと思いました。監督が僕にそれをさせてくれたことに非常に感謝しています。シナリオを読んで、また、演技をしてみて、僕の演じたフィチャンという人物はお母さんのことをすごく思いやる子供です。僕自身はとてもいたずらっ子でお母さんのことはあまり考えないので、ほんとにこの子は親思いだなと思いました。
(ミナさん、ウソンさん、テヒョンさんの3人が、右端に座っているジング君を笑顔でじっと覗き込んで見守る姿が微笑ましかったです。なぜだか、途中で笑い崩れるテヒョンさん。通訳の方が訳して下さるのが待ち遠しかったのですが、結構優等生的な答えだったのですね。)

ウソン:最初にシナリオを読んだ時には、別れをこんなにも美しく描けるものなのだと驚きました。ただ最初読んだ時は、出演を前提として読んだわけではなく、あくまでモニターのような形で感想を聞かせてほしいと言われて読んだだけで、最初に渡されたシナリオはエピローグの部分が、『ラブ・アクチュアリー』のような感じで、自分にはちょっと残念な気がしました。こんな素晴らしい映画なので、東洋的な感情表現や韓国的なものを、もう少し生かせればいいのにと思いました。 本編では、そういった雰囲気が変えてあって、企画自体の意図が美しい韓国を描いているということで興味がありましたので、俳優として自分の力を捧げて、役に立ちたいと思いました。出演分量は多くはないのですが、美しい物語の一部になれると思って幸せを感じました。
(大先輩をじっと見つめるジング君。3人とも、まじめな顔でウソンさんの発言に聞き入っていました。)

Q 皆さんにお伺いします。どのエピソードが一番好きですか? また、今までにこんな悲しい経験をしたことがありますか?

テヒョン:4つのエピソードの中で、シナリオ上では自分が演じた部分が気に入りましたので、それが出演の決め手になりました。完成した作品を観ると、ヨ・ジング君の演じた、お母さんと息子の別れが、悲しくて胸の痛む物語になっていると思います。もちろん個人的に別れを経験したことはありますが、新婚ですので、その話はここでは控えたいと思います。(笑)

ジング:僕自身、先輩のテヒョンさん、ウソンさん、ミナさん、それぞれが別れる場面が素敵だなと思いました。ウソンさんが火災の中でビデオに向かって別れを言う部分が気に入っています。   
(また、ほかの3人が一所懸命彼を見つめて笑っていたのですが、テヒョンさんが、何やらジング君に耳打ちして促して笑ったあと…・)
別れたことないんだけど…と言ったら、2年生のときに好きだった女の子が引っ越して悲しかったことがあったじゃないかと言われました。(笑)

ミナ:個人的に、自分の演じたエピソードが気に入っています。他のエピソードは、死があったり、永遠の別れですが、私の演じたのは可能性を残した別れだと思います。スウンという女性は、コンプレックスがあるだけに、可能性があるといっても、別れが非常に心が痛いもので、ほかの別れとは差別化されているエピソードだと思います。人というのは、出会いがあれば必ず別れがあるもの。私自身も恋愛をして別れを経験しましたが、そうした悲しみを通して、愛だとか、思い出が作られていくものだと思います。

ウソン:最初にシナリオを読んだ時に、テヒョンが演じたハソクという役柄に興味を持ちました。自分の別れを自分で代行して伝えるというエピソードが妙な感じで、楽しくて切ない気がしました。完成した映画を観たときには、ジング君の演じた子供の純粋なエピソードに心を痛めました。自分自身が気に入っていないのは、私の演じたジヌの別れのシーンで、ゆがんだような顔がはっきり画面に映っていて、シナリオを読んだ時の印象とかなり違うなと思いました。別れは、自分も経験したことがあります。でも、人は別れの経験を通して、より美しく誰かを愛したり、美しい恋愛する機会や心を育てられると思います。
(話ながら、自分で笑い、テヒョンさんも隣で笑っていたのですが、他の二人は神妙な顔をしていました。)

Q 美しい涙を流されていましたが、涙の演技のコツは?

ウソン(笑って恥ずかしそうに)特別な秘訣はないです。置かれた状況の中に身を置いて、自分が今どういうことを感じたらいいのかを努力して感じるようにしています。そこには当然のことですが、自分の中に役柄に対する第3者の哀れみの気持ちもあって、そういったことが重なり合って演技に繋がっていると思います。

テヒョン:個人的に男性が泣くというのは好きではなくて、泣く演技も好きではないので、大変でした。これまでの人生で悲しいということはあまりなかったですし。台詞を言いながら泣くという演技なら、感情を取り込んで泣けるのですが、台詞なしで表情だけで泣くというのは、慣れなくて、まだまだ僕は未熟です。

ミナ:泣くという演技にはプレッシャーを感じることが多いです。以前にも泣く演技を要求されたときに難しいなと思ったので、自分の祖母が亡くなったことを思い出したりしながら悲しみの表現をしました。でも、そういう気持ちで演技をしますと、劇中の状況と合わない涙になってしまいます。モニターを見て、誇張されて映っていたり、このシーンには合わないと思うこともしばしばでした。今置かれている状況の中で悲しさを表現するのが、一番観客に伝わるのだということがわかりました。今回幸いだったのは、私の役は、顔に火傷をおっていて、ルックスからしてコンプレックスのあるキャラクターでしたので、他の役の方よりは、やりやすかったかと思います。また、映画全体に悲しい雰囲気が漂っていたので、無意識のうちにそういう気持ちになれました。
(テヒョンさんが、どこか遠くをみたり、考え事をするポーズで、ミナさんの言葉に聞き入っていました。)

ジング:僕の場合は、家族の中で誰かが怪我をしたり、死んでしまったと想像すれば、自然に涙が出てくるので、場面場面でそういう想像をしながら感情を作っていきました。 少しだけ涙を出せばいい時に、たくさん涙が出てしまったりもしました。
(またまた微笑みながら、ジング君をじっと見つめる3人でした。)

Q 撮影中の面白いエピソードをお聞かせください。

ミナ:劇中で、しゃべれない役だったのですが、撮影はとても楽しくできました。チョン・ウソンさんとイム・スジョンさんと3人で一軒の家で話をする場面が多かったのですが、ウソンさんが、私が役柄なのですが、耳が聴こえないと思って、大きな声で話すのです。だんだん慣れましたが、あとから思い出して、可笑しくて笑ったりしました。

ウソン:普段演技している時、アドリブは多くない方なのですが、スジョンとスウンの姉妹との場面で、私が手話が下手なので、その時に色々とアドリブがたくさん出て、楽しかったです。

テヒョン:ウソンさんと逆で、僕はアドリブが多くて、今回も半分以上アドリブでした。本来よくするアドリブを逆に押さえなくてはいけない方が大変でした。今まで、誰かに叩かれるという演技もたくさんしてきましたけれど、今回ボクシングの殴られ役のアルバイトをするという役柄だったのですが、ヘッドギアを付けて6時間近く殴られ続けて、ほんとに頭が痛くなりました。楽しいエピソードではないですが、自分の中でのエピソードというと、このことを思い出します。

ジング(答える前に、テヒョンさんが何やらジング君に耳打ちしていました。)テヒョンさんと遊園地で会う場面で、僕が溜息をつくと、彼も同じように「ふぅ〜」と溜息をつくんです。テヒョンさんとの言葉のやりとりがとても楽しかったです。

司会:今回の映画はアンサンブルストーリーですが、日本の役者さんとアンサンブルするとしたら、誰としたいですか? 男性陣にはできれば女性を、シン・ミナさんには男性の名前をあげていただけますか。

ウソン(かなりとまどって…)『ラスト・サムライ』 ノ コユキサン(日本語で) (会場より、静かな溜息。私も溜息…)

テヒョン(手を腰にあてて、二人の通訳の方になにやら尋ねて笑って…) 日本の俳優の名前はあまり知らないのですが、好きな俳優をと尋ねられると、いつも女優さんではなく、竹中直人さんと答えています。(笑)

ミナ:今まで考えたことがなかったのですが、最近『ゆれる』を観て、オダギリジョーさんの演技がとてもよかったので、彼の名が浮かびました。

ジング(また3人が笑って見つめています。)僕は日本の映画を観たことがないので、どんな女優さんがいるのかわかりません。(笑)



なごやかな質疑応答が終わり、フォトセッション。 途中で、司会の伊藤さとりさんより、「ウソンさん、ヨ・ジング君を抱いて、男らしいところを見せてください」とのリクエスト。 長身のウソンさんには、ヨ・ジング君も小さく見えますが、9歳といえば、かなりの重さ。大勢のカメラマンのために、左ら右、さらにまた左・・と、かなりの長い間、大変だったと思うのに、もちろん終始笑顔のウソンさんでした。

ちなみに、この日の取材に駆けつけたのは、スチール 100名、ムービー 30名、記者 170名 合計300名でした。
















チョン・ウソン
チョン・ウソン














シン・ミナ
笑顔満開のシン・ミナ














ヨ・ジング
緊張気味のヨ・ジング君














チョン・ウソン、チャ・テヒョン
右 チャ・テヒョン














シン・ミナ、チョン・ウソン、ヨ・ジング、チャ・テヒョン
リクエストに応えてジング君を抱き上げるウソン

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『Sad Movie <サッド・ムービー>』来日舞台挨拶付きジャパンプレミア

2006年11月2日(金)夜
場所:お台場シネマメディアージュ

シン・ミナ、チョン・ウソン、ヨ・ジング、チャ・テヒョン

前日の記者会見に引き続き、来日した主演4人の舞台挨拶付ジャパンプレミアがお台場シネマメディアージュで行われました。舞台挨拶に先立ち、シネマメディアージュの吹き抜けスペースにレッドカーペットが敷かれ、2階バルコニーでのお立ち台に始まる、華やかなファンサービスのイベント。スタート予定時間は6時半でしたが、私が到着した5時過ぎには、すでに大勢のファンの方たちが詰め掛けて、場所を確保して待ちわびていました。

予定より10分ちょっと遅れて、いよいよ「お立ち台に登場します」とのお知らせ。しゃがんでいる私には姿が見えないうちに、「きゃ〜っ」と歓声があがります。はっと見上げると、黒いスーツ姿の颯爽としたウソンさまが、手を振っています。続いて、テヒョン君にシン・ミナさんが姿を現しますが、9歳のヨ・ジング君は、手すりに背が届かず姿がちゃんと見えません。ひとしきり観客に手を振ったあと、階段を下りてくる4人。ウソンさまがヨ・ジング君と手をつないで降りてきたのですが、階段脇のファンの人たちと握手するときにも、しっかり手
を握っていました。精力的に握手しているウソンさまのそばで、映画初出演のヨ・ジング君は、ちょっと戸惑っている感じでした。

ムービー取材の方たちに近寄って受け答えしているテヒョン君。相変わらずひょうひょうとした雰囲気です。シン・ミナさんは、黒いシックなワンピースに赤いハイヒール。ヘアースタイルも昨日とはぐっと雰囲気の違うアップで、ちょっぴり大人っぽい感じでしたが、思い切りの笑顔があどけなくて可愛かったです。ようやく、パネルの前でフォトセッションとなりましたが、それもあっというまに終わって、握手攻めにあいながら、消えていく4人。

いよいよ舞台挨拶取材のために、大急ぎで劇場に入りましたが、観客席にすでに座っているのは、関係者のおじさまたちのみ。運よくこの日の席をゲットしたファンの人たちは、もちろんレッドカーペットで彼らを見ようと、外にいた次第。

ファンの方たちが着席して、いよいよ舞台挨拶。司会は伊藤さとりさん。ステージ右手からウソンさまを筆頭に4人が入ってくると、もう、ものすごい歓声です。














シン・ミナ













チャ・テヒョン













ヨ・ジング













チョン・ウソン
司会:それでは、さっそく日本のファンの皆様にご挨拶をお願いしたいと思います。

ウソン:ミナサン コンバンハ。ワタシハ チョン・ウソン デス。(綺麗な日本語にファンの歓声があがります。)またこのように映画を通して皆さんにご挨拶できて嬉しく思っております。今日はわざわざ『サッド・ムービー』のために
足をお運びいただきありがとうございます。

テヒョン:ミナサ〜ン、コンバンハ〜!アエテ ウレシイデ〜ス。このようにたくさんの人に鑑賞いただいて、非常に感謝しています。皆さんにとっていい時間になっていただければと思います。アリガトウゴザイマ〜ス。(一言しゃべる度に「きゃ〜」っと大きな歓声があがりました。)

ミナ:(ウソンさまやテヒョン君に負けず劣らずの歓声があがり、笑顔がこぼれます。)シン・ミナ デス。ヨロシクオネガイシマス。(大きな歓声に)チョットマッテネ。この『サッド・ムービー』という映画には、悲しい別れが描かれているのですけれど、それと同時に非常に美しい愛が描かれています。タノシンデミテクダサイ。

ジング:コンバンハ ワタシハ ヨ・ジング デス (可愛い大きな声援で、このあとの言葉はかき消されてしまいました。)アンニョンハセヨ   フィチャンを演じたヨ・ジングです。この映画は、4組のカップルの別れを描いた映画です。美しく、悲しく、そして皆さん楽しみながら観てください。

司会:初来日なのに、日本語をしっかり覚えてきてくれていますね。ありがとうございます。それでは、さっそくお話を伺っていきたいと思います。まずは、チョン・ウソンさんにお伺いします。今回は消防士という役所で、これまた女性
のハートを鷲掴みかなぁ〜と思っているのですが、演じられてみていかがでしたか?

ウソン:私はジヌという消防士の役を演じたのですが、今回この映画を通して、消防士の方たちに尊敬の気持ちが生まれました。ほんとうに大変な素晴らしい仕事ですけれど、私たちの社会、すぐ隣を守ってくれている、ほんとうに現代の英雄ではないかと思います。

司会:続いてチャ・テヒョンさんにお伺いしたいと思います。これまでコミカルな役から、涙を誘う役まで、いろいろと演じられてきましたが、今回は一風変わった、別れさせ屋という役。演じられてみていかがでしたか?

テヒョン:撮影を終えてから、別れさせ屋という仕事が実際に世に出たら、もしかしたら、ほんとに成り立つのではないかと思いましたが、韓国では出来なかったようです。中国では、ほんとに別れさせ屋の仕事が出来たそうで、すごい人たちだなぁ〜、うまくいってほしいなぁ〜と思いました。

司会:シン・ミナさんは、イ・ビョンホンさんと共演した『甘い人生』が記憶に新しいかと思うのですけど(歓声)、おっ皆さん観てますね〜。(拍手)今回は顔に火傷をおって、様々な悩みを抱えているヒロインを演じられてみて、どんな感想をお持ちですか?

ミナ:私の演じたスウンは口がきけない役。顔にも傷があるという、いろんな悲しみを抱えた主人公だったのですけど、ただ悲しい部分だけを描いたのではなくて、非常に明るくて、ある時は少女のような子供のような姿も描かれています。だからこそ別れの部分では悲しみが深くなったのではないかと、そういう気持ちで演じました。

司会:ヨ・ジング君は、1500人の中から、オーディションで見事この役を勝ち取ったんです。今回はお母さんが病に倒れていくけれど、それでも一生懸命頑張っていくという男の子でした。演じてみていかがでしたか?

ジング:お母さん役のヨム・ジョンアさんが、ほんとに病気のように演技が上手だったので、僕も頑張らなくちゃと頑張って、ほんとにいい演技ができたと思います。

司会:皆さんありがとうございます。さて、この映画、別れが一つのテーマになっています。今までの人生の中で、とても記憶に残っている別れをお話いただけますでしょうか?

ウソン:(戸惑う姿に、観客暖かく笑う)確かに自分も別れを経験していますが、愛の終わりではないと思います。そして、愛の終わりに成り得ないものだと思います。別れというものは、今後さらにもっと大きな愛を産むための一つの通過点だと思います。別れを経験することで自分も成長できるものと思います。

テヒョン:(あちこち見て、戸惑うテヒョンさんに、「カモ〜ン!」の掛け声が飛ぶ。やがて「OK!」と小さくつぶやいて話し始めました。)個人的におかれている状況は、新婚だということです。(場内 笑)こういう公の場所で別れの話しをするのは非常に困りますので、ここでは控えさせていただきます。ゴメンナサイ、ゴメンナサイ。 (ヨ・ジング君と顔を見合わせ、「だろ?」というジェスチャー)

ミナ:人には出会いがあれば、別れがあるものだと思いす。子供の頃でも転校したりして友だちとの別れを経験しますし、私自身、悲しい思い出は、祖母が亡くなったことです。

司会:人生若いヨ・ジング君にも聞いてみましょう!

ジング:1年生の時に、好きな女の子がいたのですが、転校してしまいました。その時に悲しい別れがありました。

司会:初恋ですかねぇ?

ジング:そんなことはないです。

テヒョン:3回目の恋でした。(笑)

司会:テヒョンさん、ありがとうございました!

□ベストハンカチスト賞の授賞式□

なごやかな質問コーナーが終わって、「さて、本日は、チョン・ウソンさんにプレゼントがあります」と、伊藤さとりさん。
別れがテーマの『Sad Movie <サッド・ムービー>』で印象深いのは、別れに伴う涙。涙と切り離せないハンカチについて、ギャガの宣伝担当者の方たちが色々とリサーチしたところ、ジャパンプレミアの翌日11月3日は、日本ハンカチーフ連合会が1983年に制定した「ハンカチーフの日」だと判明。日本ハンカチーフ連合会に後援をお願いしたところ、『Sad Movie <サッド・ムービー>』が涙を誘うものであること、主演のチョン・ウソンさんが昨年公開された『私の頭の中の消しゴム』において、日本における韓国映画興行収入記録を塗り替え、多くの人に涙を流させたことにちなんで、チョン・ウソンさんにベストハンカチスト賞を授与することになったという次第。

ベストハンカチスト賞受賞 Sad Movie出演者

日本ハンカチーフ連合会理事長の川辺正二氏が登壇して、表彰状とハンカチで作ったフラワーアレンジメントをウソンさまに贈呈。深々とお辞儀して、受け取るウソンさま。
他の3人にも特別賞が授与され、続いてフォトセッションとなりましたが、今回は、600人のファンの方たちが、ハンカチを振る姿を背景に4人を撮るという設定。(用意されたブルーのハンカチも、もちろん日本ハンカチーフ連合会の提供)4人が舞台を降りたのと入れ違いに、カメラを構える私たちが壇上に上がることになりました。
観客席のすぐそばに立つ4人。ウソンさまやテヒョン君が観客の方を振り返るたびに、どよめきの声があがります。フォトセッションが終わると、観客席の端から端まで、ハンカチで作った花を配り歩きながら、握手をしてまわるウソンさま達。ファンサービスたっぷりのジャパンプレミアで、この日、参加できたファンの人たちは、ほんとに幸せな気持ちでいっぱいになったことでしょう。

客席の方へ移動するチョン・ウソン 観客と共に

ちなみにフォトセッションのときに上がらせていただいた舞台。ウソンさまが立っていた舞台から眺める観客席は、ライトがあたって眩しくて、なかなか一人一人の顔を確認するのは大変でした。けれど、今回もウソンさまは、会場のあちこちに気を配り、アイコンタクトされていて、ほんとにファンの気持ちに応えてくれる方だなぁ〜と感心します。記者会見の時には、きりっとまじめな姿で臨んでいらして、確実に置かれている状況で対応を区別していることに、スターの風格を感じました。

さて、映画上映後には、ウソンさまとテヒョン君が、涙を流している観客の涙をハンカチで拭いてあげるというサプライズも用意されていましたが、さすがにその時間まで待ちきれず、退散してしまったのですが、涙を拭いてもらえたラッキーな涙もろいお客様、さらに感涙だったことと羨ましい限りです。

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(取材・文・写真:景山咲子)
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