女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

韓流シネマ・フェスティバル2006特集

2006年3月11日(土)〜4月7日(金)
@シネマート六本木

昨年は新宿で開催され好評を博した韓流シネマ・フェスティバルが、今年は新しくオープンするアジア映画専門の映画館シネマート六本木に会場を移して再び開催されます。今年のラインナップもなかなか粒ぞろいで、面白い作品が多いです。沢山観たい人にはちょっとチケット代が高いのが痛いのですが、ここでしかスクリーンで観るチャンスが無いかもしれない作品も多々あります。既にチケットの発売は2月11日から始まっており、一部は売り切れとなっています。劇場に行く前にチケットぴあで確認、購入して行くことをお薦めします。

 ここではシネマジャーナルのメンバー3人が試写で観た感想とオススメ作品を紹介しましょう。それぞれのイチオシ作品にはグッドジョブマークGood Jobが付いています。

  韓流シネマ・フェスティバル2006公式HP >> 
    http://www.cinemart.co.jp/han-fes2006/index.html

あしながおじさん 愛しのサガジ 風の伝説 風のファイター
下流人生〜愛こそすべて〜 頑張れ!グムスン 君に捧げる初恋 公共の敵
サプライズ シンソッキ・ブルース 達磨よ、遊ぼう! 達磨よ、ソウルに行こう!
ダンサーの純情 天国からのメッセージ 盗られてたまるか 吹けよ春風
僕らのバレエ教室 まわし蹴り ラブ・インポッシブル〜恋の統一戦線〜 ラブリー・ライバル

僕らのバレエ教室

上映日:3月11日、3月18〜24日

主演:ユン・ゲサン<兄嫁は19歳>、キム・ミンジョン<ファッション‘70>、オン・ジュワン『ピーターパンの公式』、イ・ギュンギ『王の男』
監督:ビョン・ヨンジュ『ナヌムの家』
2004年、原題:バレエ教習所

2005年あいち国際女性映画祭上映
2005年東京国際女性映画祭上映

高校3年生のミンジェ(ユン・ゲサン)は、ひょんなことから仲間二人と一緒に公民館のバレエ教室に通う羽目になる。そこには、思いがけずミンジェが片想いしているスジン(キム・ミンジョン)も来ていた。『地球を守れ』を観ながら、初キッスをする二人。動物が苦手なのに親元を離れたくて済州島の獣医学部を目指すスジン。ミンジェもパイロットを継いでほしい父親に逆らって、造園学部を受けようと決意する。

『ナヌムの家』『密愛』のビョン・ヨンジュ監督が、がらっと作風を変え、高校3年生の多感な年頃を描いたユーモア溢れる作品。少子化問題やいじめ問題も嫌味なく盛り込んでいる。監督は人生の曲がり道で、後の人生にとって役に立たないものはと考え、さらに、男の子たちにタイツをはかせるのも面白いのではと、バレエ教室を舞台にしたそうだ。スジンが女の子から告白される場面があって、監督の実経験では?と噂されたそうだが、キム ・ミンジョンのコケティッシュな魅力に私もくらくら。(咲)

作品の内容は英語タイトルの"Flying Boys"が一番よく表していると思う。人生の大事な岐路となる大学受験を控えた少年、少女たちが、壁にぶち当たり、少しずつ世の中の現実に気づき、悩みながら成長して行くさまに大人になってしまった人も、今まさに悩んでる人も共感できるでしょう。出演者では主人公の親友役のオン・ジュワンとイ・ギュンギに要注目! 若手の超注目株です。特にイ・ギュンギは新作『王の男』で女装して「女性より美しい」と言われ、現在韓国で大ブレイク中。これまで中性的魅力を振りまく男性スターがいなかった韓国に、いよいよこの手のスター登場か?(梅)

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盗られてたまるか

上映日:3月11〜17日

主演:ソ・ジソプ<バリでの出来事>、パク・サンミョン『リベラ・メ』
監督:イム・ギョンス
2002年、原題:泥棒に入られては生きられない

韓国最高のプログラマー、チェ・ガンジョ(ソ・ジソプ)は大金持ちで欲しい物は何でも手に入る。しかし彼の密かな趣味は泥棒だった。ハイテク装備で身を包み、スリリングなゲームとして楽しんでいて、これまた狙った獲物は逃さない。そして次の獲物として目をつけたのは、気の弱い公務員コ・サンテの自宅だった。ある朝、TVのリモコンと現金3万ウォンが無くなる。妻にはお金を盗んだと疑われ、子供たちには頼りない父親と見下され、立つ瀬が無いサンテ。泥棒から家を、家族を守ろうと一世一代の決意をするが、ガンジョの挑戦はいよいよ大胆になってくる。

原作は斉藤ひろしの小説で、日本でも94年に荻庭貞明監督、主演 明石家さんま、武田鉄矢で映画化されています。家族の為に奮起して泥棒と闘おうとするダメダメ父さんを、パク・サンミョンが熱演。泥棒がお父さんの寂しさにシンパシーを感じて、奇妙な友情が生まれるのも面白いです。ソ・ジソプは初めの方はクールに演じてるけど、徐々にお父さんのドタバタに巻き込まれて、崩れてきます。しかしわたしとしては、80年代香港コメディ映画のアンディ・ラウの様に、もっと思いっきりバカやって欲しかった。(梅)

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頑張れ!グムスン

上映日:3月11〜17日

主演:ペ・ドゥナ『リンダ リンダ リンダ』、 キム・テウ『女は男の未来だ』
監督・脚本:ヒョン・ナムソプ
2002年

グムスン(ペ・ドゥナ)は人気バレーボール選手だったが、子供ができて結婚し、今は子育てと得意ではない家事に追われている。夫のジュンテ(キム・テウ)は優しいけれど、ちょっと頼りない。ジュンテの大事な初出勤の日に、彼の両親から明日の朝5時に家を訪ねると連絡があった。夜になっても準備に追われるグムスンに一本の電話がかかってくる。「夫を返して欲しければ飲み代の170万ウォンを今すぐもってこい!」グムスンは愛するジュンテの為に、子供をおぶって生まれて初めて歓楽街に足を踏み入れる。ところがジュンテは見つからないし、なぜかヤクザに追いかけられるしで、夜の街をグムスンは駆けずり回るのだった。

ペ・ドゥナの魅力満開の作品。あかちゃんを背負って走る走る、ときには落したり忘れたりするけれど、はっと気がついて必死になる姿がいじらしくも可愛い。酔っ払って大虎になる夫も、グムスンが出会う人々もいちいちおかしくてツボにはまった。しかし朝の4時や5時に訪ねてくる義父母っているの?(白)

子供背負ったままそんなに走ったら、子供死ぬって(笑)。ペ・ドゥナの表情、仕草が最高に可愛い。彼女と一緒になって、観てるこっちも笑ったり泣いたり。キム・テウもちょっと気が弱いけど優しい男をやらせたら(『女は男の未来だ』『サグァ』)、この人の右に出るものなしじゃないでしょうか。(梅)

そういえば『ほえる犬は噛まない』でも、しょっちゅう走っていたペ・ドゥナ。おぶっていたはずの赤ちゃんがいないのに気付いたときの、ハッとした顔のなんとキュートなこと! 魅力炸裂です。(咲)

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下流人生 〜愛こそすべて〜

上映日:3月11〜17日

主演:チョ・スンウ『マラソン』、キム・ミンソン『ロスト・メモリーズ』
監督:イム・グォンテク
2004年(提供:メディアファクトリー)

高校生のテウン(チョ・スンウ)は弟分の仕返しのため殴りこみに行った学校で、名誉を守ろうとしたパク・スンムン(ユ・ハジュン)に刺されてしまう。テウンは「ナイフを抜け」とパク家を訪ね、以来スンムンの家族と関わるようになった。熱い義侠心と喧嘩の強さから、一時は政治ヤクザに重用される。再会したスンムンの姉ヘオク(キム・ミンソン)と結婚するが、暴力組織が一掃されたため映画事業に手を染める。しかし資金が底をつき、テウンたちは苦しい生活を余儀なくされる。

イム・グォンテク作品なので期待しすぎたせいか、なんだか物足りなかった。1950年代後半から1970年代、韓国の激動の時代という背景が私にはもひとつピンと来なかったからか?韓国の人には説明は不要でも、私たちにはよくわからない。チョ・スンウのアクションは切れ味よし、目に力があっていい俳優さん。成り上がったり辛酸をなめたりの一代記を演じているが、そんなに自分勝手な人間には見えない。チョ・スンウの人の良さが出るのかな。(白)

冒頭、1960年代から70年代にかけての韓国の政治的事件がテンポよく語られ、期待が高まったのだが、テウンの歩んだ裏社会の人生との絡みが、いまひとつよくわからなくて、もう少し踏みこんで欲しかった。お嬢様育ちのヘオクが、何があってもへこたれず、あるときはテウンに厳しく意見する姿に、韓国女性の強さを感じて、好感が持てた。(咲)

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まわし蹴り

上映日:3月11〜17日

主演:キム・ドンワン(SHINWHA/神話)、ヒョンビン<私の名前はキム・サムスン>
監督・脚本ナム・サングク
2004年

伝統を誇るマンセ高テコンドー部だったが、今や全国大会予選通過も危うい体たらく。有力選手は主将ミンギュ(ヒョンビン)ただ一人。ある日、バスの中でテコンドー部のまぬけ部員たちが、マンセ高番長ヨンゲク(ドンワン)一味と乱闘になる。 ヨンゲク達のパワーを見込んだ校長と監督は、テコンドー部に入部し予選通過すれば退学処分を免じるという妙策を思いつく。2週間後に迫った予選に、果たして間に合うのか?

SHINWAのドンワン主演で話題沸騰だが、ヒョンビンも負けず劣らず光っている。猛特訓でテコンドーを自らこなした根性はお見事。美形二人はもちろん魅力たっぷりだが、脇もそれぞれにユニークで面白い。私が一番気になったのは、ふわ〜っと救世主のように現れたバレリーナ、ソクポン役のイ・ギウ。『ラブストーリー』で貧血で倒れてばかりいた、のっぽのテヒも妙に印象に残ったが、本作でも華麗な身のこなしのテコンドーが可笑しい。(咲)

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ラブ・インポッシブル 〜恋の統一戦線〜

上映日:3月18〜24日

主演:チョ・インソン<バリでの出来事>、キム・サラン<千年の愛>
監督:チョン・チョシン『夢精期』
2003年、原題:南男北女(提供:メディアファクトリー)

大学生キム・チョルス(チョ・インソン)は、好みの女性を見れば、すぐに声をかけるナンパ男。国家情報院長の父は息子の根性を叩きなおそうと、大学教授と結託してチョルスを中国延辺での高句麗古墳南北合同発掘団に送り込む。そこでもチョルスは北の女子学生オ・ヨンヒ(キム・サラン)に一目惚れして、追い掛け回すが、優等生の彼女は見向きもしない。が、ある日、発掘現場で土砂が崩れ、古墳の中に二人きりで閉じ込められ、二人に真実の愛が芽生える。北朝鮮人民武力部部長の娘であるヨンヒと結婚するために、チョルスの試練が始まる・・・。

南北問題を扱った社会派ドラマ? と思ったら、軽〜いラブコメでした。北朝鮮での場面は、鼓舞するような演説や、きびきびとした動作が、北朝鮮にイメージするあのスタイルで、茶化しているのかと思えるほど。もちろん、南北統一の悲願はひしひしと伝わってくる。チョ・インソンは、一見チョン・ウソン風の美男子だけど、この作品で見せるなんとなく情けなくて軽い感じが地に見えてしまう。でも、『ラブストーリー』での颯爽感は、ラストでちゃんと見せてくれて、ほっ!(咲)

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天国からのメッセージ

上映日:3月18〜24日

主演:チャ・スンウォン『リベラ・メ』、チャン・ソヒ<人魚アガシ>
監督:キム・サンジン
2004年、原題:幽霊が住む(提供:タキ・コーポレーション+双日)

父子で借家住まいを続けてきたパク・ピルギ(チャ・スンウォン)。昼も夜も働き、悲願だった自分の家を持つことができた。が、しかし突然包丁が飛んできたり、ソファが踊り出したり妙なことが立て続けにおき、「この家から出ていけ!」とTVの中の俳優が脅したりする。この家には幽霊(チャン・ソヒ)が住んでいたのだった。急いで転売しようとするが、幽霊が邪魔して売ることもできない。ピルギは対決を決心するが、幽霊にも事情がありそうだ。

ファンタジーコメディ。幽霊に会うまでが長くて、どたばたを楽しめないときついかも。前半後半違ったテイストになるが、エピソードを削ればもっとしまるんじゃないかと思う。ピルギの先輩役のチャン・ハンソンが良い味。キム・サンジン監督が病院の医師役で顔を出している。(白)

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風の伝説

上映日:3月18〜24日

主演:イ・ソンジェ『氷雨』、パク・ソルミ<冬のソナタ>
監督・脚本:パク・ジョンウ『アタック・ザ・ガス・ステーション!』(脚本)
2004年

人生に希望を見いだせないでいる刑事のソン・ヨンファ(パク・ソルミ)は、上司の命令で警察署長の奥さんをたらし込んだ男の身辺調査を開始する。その男は自称芸術家のダンサー、プンシク(イ・ソンジェ)。ヨンファは入院中の彼に接近し、彼の身の上話を聴くことに成功する。それはダンスと出会って人生が変わり、ただひたすらダンスに魅了されて打込んできた男の物語だった。彼に誘われるままにステップを踏んだとき、ヨンファの人生もまた変わる。しかし彼の物語はまだ半分しか終わっていなかった。

今年の韓流フィルム・フェスティバルではイ・ソンジェ主演作が3本も上映されます(『公共の敵』『シンソッキ・ブルース』)。その3本がそれぞれ全く違った役柄で、全く違った顔を見せてくれていて、とても同一人物とは思えないほどです。この作品では踊った女性を虜にするジゴロ・ダンサーを実にセクシーに演じていて、映画の中のおばさまたち同様、わたしも完全に落ちました(笑)。美しいダンスシーンも満載ですが、本当は身体が硬いというイ・ソンジェが血の滲むような努力をして学んだ様子がエンドロールで少し観ることができます。(梅)

ラストの華麗なダンスは、なぜだか香港の文化中心前のプロムナードで、おぉ〜っと嬉しくなった。役によって七変化の名優イ・ソンジェを相手に、<冬のソナタ>の意地悪チェリン役のパク・ソルミが堂々の映画初出演。風ひとつ吹かない退屈な毎日を送っている物憂げな表情、身の上話を聞くうち、“誠実な”ジゴロに惹かれて輝く顔…どちらも素敵でした。それにしても、私にも幸せの風が吹かないかなぁ。(咲)

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君に捧げる初恋

上映日:3月18〜24日

主演:チャ・テヒョン『猟奇的な彼女』、ソン・イェジン 『四月の雪』
監督・脚本:オ・ジョンノク
2003年、原題:初恋死守決起大会

テイル(チャ・テヒョン)とイルメ(ソン・イェジン)は共にテイルのお母さんのお乳で育った。小さいときからイルメが大好きなテイルは大人になったらお嫁にやる、というイルメの父ヨンダル(ユ・ドングン)の言葉を信じて育った。イルメに告白するテイルにヨンダルから「劣等生に娘はやれない!」と厳しい条件が出された。テイルは毎日鼻血を出しながら勉強し、全国3000位内の成績をとって、ソウル大学に合格。イルメもだんだんその気になるが、次は難関の司法試験合格という条件。テイルの初恋は叶うのか?

主演の二人はラブコメの定石通り。それよりお父さん役のユ・ドングンが活躍。『大変な結婚』でもキム・ジョンウンの兄役で笑わせた人。早くに妻を亡くし、男手ひとつで育てたヨンダルはイルメを手放したくないのだ。テイルとイルメの初恋話より、テイルとヨンダルの対決が中心のストーリー。(白)

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愛しのサガジ

上映日:3月25〜31日

主演:ハ・ジウォン『恋する神父』、キム・ジェウォン<ロマンス>
監督・脚本:シン・ドンヨプ『リメンバー・ミー』(原案)
2004年

ハヨン(ハ・ジウォン)は、女子高の3年生。交際百日目を目前にして年下の彼氏に振られ、腹いせに蹴っ飛ばしたコーラの缶が、大学生ヒョンジュン(キム・ジェオン)の高級外車を傷つけてしまう。弁償代300万ウォンの代わりに、100日間の奴隷契約を結ばされ、事あるごとに“礼儀知らず(サガジ)”から呼び出され、掃除・洗濯・買い物の荷物持ち・レポート作成等々にこき使われる日々が始まる。一方、娘の成績のひどさに、母親が家庭教師を雇う。現れたのは、なんとヒョンジュンだった・・ ・。

原作は、現役女子高生の執筆した人気インターネット小説。テレビドラマ、<ロマンス>で、キム・ハヌル演じる先生と恋仲になる高校生を演じたキム・ジェウォンは、いつも判で押したような笑顔だったが、本作では、メチャ生意気な金持ちのぼんぼん。 一方、ハ・ジウォンは『恋する神父』での、ちょっとあばずれな女の子と同じようなキャラ。セーラー服姿で頑張っているけれど、ちょっと無理があるかな? (咲)

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ラブリー・ライバル

上映日:3月25〜31日

主演:ヨム・ジョンア『箪笥』、イ・ジフン<かわいい女>、イ・セヨン『僕が9歳だったころ』
監督:チャン・ギュソン『僕らの落第先生』
2004年、原題:女先生VS女弟子(提供:タキ・コーポレーション+双日)

海辺の小さな町の小学校。新学期を迎え、担任がヨ・ミオク(ヨム・ジョンア)先生と発表された5年のクラスの生徒たちはがっかり。見た目は美人だけど、何かと難癖をつけて生徒に懲罰を与える超陰湿な性格なのだ。田舎町で結婚相手が見つからないのも、性悪の原因かもしれない。そんなミオク先生の前に、ハンサムな独身美術教師クォン・サンチュン(イ・ジフン)が転任してきたから、さぁ大変。猫をかぶって猛アタックを開始するミオク。そこに現れた強力なライバルは、自分のクラスに転校してきた美少女ミナム(イ・セヨン)。ちょっと大人びたミナムが、何かとサンチュンの気を引いているので、ミオクは気が気でない。さて、教師と教え子の恋のバトルの行方は?

ヨン様スマイルをもっと甘〜くしたようなジフンの笑顔に、ありきたりのラブコメかと思ったら、失礼しました! 見終わった後、小学校5・6年の時の担任だった亡き小西節夫先生を思い出して、涙ぼろぼろ。冒頭に映る十数枚の写真の意味も、後からわかって、「そうだったのか!」と唸りました。きっと皆さんも自分の人生に影響を与えてくれた恩師を思い出すことと思います。
美少女ミナム役のイ・セヨンは、〈宮廷女官 チャングムの誓い〉のクミョンの少女時代や、『僕が9歳だったころ』の都会から来た美少女転校生として、大人顔負けの魅力を振り撒いていて、今後が楽しみ。(咲)

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公共の敵

上映日:3月25〜31日

主演:ソル・ギョング『力道山』、イ・ソンジェ『ほえる犬は噛まない』
監督・製作:カン・ウソク『シルミド/SILMIDO』
2002年

チョルジュン(ソル・ギョング)は汚職警官で乱暴者ではあるが、捜査における嗅覚は鋭い。ある雨の夜の張り込み中、レインコートを着た男とぶつかり食って掛かったところ、逆にナイフで顔を傷つけられた。その後、その近所の住宅から老夫婦の惨殺死体が発見される。警察に呼ばれた老夫婦の息子でエリート証券マンのギュファン(イ・ソンジェ)は、大変なショックを受けている様子だったが、チョルジュンはそれが演技だと見破る。そしてあの夜の男が彼だと直感し、執拗に彼を追いかけるが証拠がつかめない。焦るチョルジュンを嘲笑うかの如く、新たな事件が発生する。

最初から最後まで緊迫感が溢れ、2人の変幻自在俳優が魅せてくれる最高のクライム・サスペンス。ソル・ギョング演ずるチョルジュンが、実に面白いキャラクター。最初はただどうしようもない奴に見えたのが、段々と可笑しくて、哀しくて、チャーミングにすら見えてくる。一方のイ・ソンジェがまた「人間の皮をかぶった悪魔」のような役を見事に演じていて、このサシの勝負、演技の面では両者一歩も譲らず引き分けですね。こういう作品を日本でもロードショーして欲しいのになぁ。(梅)

ソル・ギョングにイ・ソンジェ、面白くないはずがない! いや〜凄い作品です。(咲)

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吹けよ春風

上映日:3月25〜31日

主演:キム・スンウ<ホテリアー>、キム・ジョンウン <パリの恋人>
監督・脚本:チャン・ハンジュン
2003年

寒くても暖房をつけず、ゴミを不法に捨てる「ケチでせこくて売れない小説家」のソングク(キム・スンウ)。亡き父親が無断で契約していたため、自宅の2階を貸すことになってしまった。やってきたのは喫茶店勤めのハデな女の子ファジョン(キム・ジョンウン)。天真爛漫なファジョンにソングクの生活はかき乱される。恋愛小説のアイディアにつまり、困ったソングクは、助手がまとめたファジョンの話を小説に使うことにする。

いつもと違う3枚目役のキム・スンウ。いつもと変わらずぶりっ子だけど可愛いキム・ジョンウン。ありがちなストーリーでも、達者な二人が演じるとテンポよく、助手や友人など回りのキャラも楽しい。最後のシーンの日本語には???だけど。(白)

ソングクのお母さんとお父さんのお話に思わず涙。ラストの花畑のシーンにも再び落涙。上映される頃はいよいよ春到来の季節ですが、観終わった後、自分にも「吹けよ春風!」と願ってしまうことでしょう。(梅)

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あしながおじさん (特別上映作品)

上映日:3月26日

主演:ハ・ジウォン『恋する神父』、ヨン・ジョンフン<悲しき恋歌>
監督:コン・ジョンシク『イルマーレ』(脚本)
2005年、(提供:ポニーキャニオン/エスピーオー)

未見

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ダンサーの純情 (特別上映作品)

上映日:4月1日、2日

主演:ムン・グニョン『マイ・リトル・ブライド』、パク・コニョン
監督:パク・ヨンフン『純愛中毒』
2005年

2006年GWにCINEMART六本木、シネリーブル池袋 他にて全国ロードショー

内容についてはこちらの作品紹介をご覧下さい。

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達磨よ、遊ぼう!

上映日:4月1日〜7日

主演:パク・シニャン<パリの恋人>、チョン・ジニョン『ガン&トークス』
監督:パク・チョルグァン『アナーキスト』(助監督)
2001年

未見

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達磨よ、ソウルに行こう!

上映日:4月1日〜7日

主演:シン・ヒョンジュン『ガン&トークス』<天国の階段>、チョン・ジニョン、イ・ウォンジュン、イ・ムンシク、ヤン・ジヌ<ヤ・ク・ソ・ク>
監督:ユク・サンヒョ
2004年

『達磨よ、遊ぼう!』の続編。シネマコリア2005上映作品。

山奥の寺から、ソウルの無心寺に高僧の遺品を届けるために出てきた僧侶のチョンミョン(チョン・ジニョン)たちだが、住職は借金を苦に逃げ出していて、彼らを出迎えたのは、若い僧ムジン(ヤン・ジヌ)と小坊主だった。寺は差し押さえられ、元ヤクザの開発業者が跡地を一大遊興施設にすると乗り込んでくる。寺を守ろうと、元ヤクザに立ち向かう僧侶たち。折しも、黙言修行中の僧テボンの買った宝くじが大当たり。けれども、当たりくじは元ヤクザが差し押さえた賽銭箱の中・・・。

元ヤクザとの対決は、フラフープやカラオケ、お酒の一気飲み・・と、もう爆笑。黙言修行のため、必死になって動作で語ろうとするテボン役のイ・ムンシクが、いい味出しています。<パリの恋人>で一躍人気のパク・シニャンも、特別出演でちらっと出てきますが、なんといっても、本作の掘り出し物は、ヤン・ジヌの美しいお坊様姿でしょう。あ、<天国の階段>のテファ・オッパのシン・ヒョンジュンも、切れたヤクザ役がぴったり!(咲)

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サプライズ

上映日:4月1日〜7日

主演:シン・ハギュン『マイ・ブラザー』、イ・ヨウォン『子猫をお願い』、キム・ミニ『純愛譜』
監督:キム・ジンソン
2002年

未見

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シンソッキ・ブルース

上映日:4月1日〜7日

主演:イ・ソンジェ『公共の敵』、キム・ヒョンジュ<ガラスの靴>
監督・脚本:キム・ドヒョク
2004年

未見

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風のファイター (特別上映作品)

上映日:4月7日

主演:ヤン・ドングン『受取人不明』、平山あや『東京タワー』
監督・脚本:ヤン・ユノ『リベラ・メ』
2004年

2006年4月8日(土)よりCINEMART六本木 他にて全国ロードショー

内容についてはこちらの作品紹介をご覧下さい。

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(文:白石、景山、梅木)
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