日時: 2004年9月18日
会場: 練馬文化センター
主催: 株式会社 日中通信社
日本人が中国語の歌を、中国人が日本語の歌を歌うカラオケコンクールに行ってきました。
主催の日中通信社は主に中国語教育の出版活動を行っています。日中間の人と文化の交流を目的に始めたこのイベントも7回目。私は昨年に続いて2度目の観覧。年々盛んになるようです。
今回は北は新潟、南は沖縄からの24組が出場しました。予選を勝ち抜いた日本人14組、中国人10組がそれぞれ趣向をこらした衣装、パフォーマンスで楽しませてくれます。カラオケはもちろん堂々たる歌いっぷりで、プロといってもおかしくない方もいます。今も愛されるテレサ・テンの歌を4人の女性が選んでいたのが印象的でした。中国人の方が選ぶ日本の歌は、演歌ばかりでなく新しい歌が多かったようです。「冬のソナタ」主題歌もあって会場がざわめきました。少し残念だったのは、カラオケだからか一人の持ち時間が決まっていて、長い歌などは途中で無情にフェイドアウトしてしまうこと。短くなってもキリの良いところで終わることはできないのかな、と思ってしまいました。
全員の歌唱が終わり、審査の間にゲストが登場しました。会場は大歓声!台湾の歌手・俳優の任賢齊(リッチー・レン)です。彼を目当てに来ているファンも多く、客席には小齊家族(ファンクラブ)の一団が。最初に昨年の最優秀賞の渡辺美代子さんと“對面的女孩看過来”のデュエット。いつのまに練習したのか、息がぴったり合っていました。次に主演映画『星願』の主題歌でもあった“燭光”、“[女尓]是我老婆”、“愛的路上只有我和[イ尓]”。アンコールに応えて“傷心太平洋”も歌ってくれて大盛り上がり。間に司会の方とのやりとりで「知っている日本の歌」を聞かれて“SUKIYAKI(上を向いて歩こう)”もちょっとだけ。
写真は押し寄せる観客にもみくちゃになりつつ(戻るにもどれない)、撮影したものです。制止する係員も少ないので、隙をみて舞台に駆け上がる人まで出現。せっかくのミニライブ、気分良く観たいものです。なかなか会う機会のないスターなので、気持ちはわかるんですけどねぇ。
審査の結果です(敬称略)
◆最優秀賞 海吹蕉 “譲我歓喜譲我憂”(エミール・チョウ)
向輝・孟偉 “都会の天使たち”(堀内孝雄・桂銀淑)
◆優秀賞 長谷川賢 “愛很簡単”(デビット・タオ)
喜納さやか “再見!我的愛人”(テレサ・テン)
史星海 “最初から今まで”(RYU)
侯怡楓 “涙そうそう”(夏川りみ/森山良子)
他に表演賞、歌唱賞、特別賞も設けられ、それぞれにトロフィーと豪華賞品が渡されました。
来年はあなたもどうぞご参加ください。ただし年々レベルがあがるようで猛練習が必要ですよ!
観覧はどなたでも。誰が入賞するのか予想するのも楽しいもの。来年はどんなステージが観られるのかとても楽しみです。
毎年告知は日中通信社のHP、出版物「週刊中国語世界」「月刊聴く中国語」などに掲載されます。
日中通信社HP >> http://www.long-net.com/
カラオケコンクールの後、任賢齊(リッチー・レン)を囲んでの取材が行われました。
Q:今日のコンクールのご感想を
任:皆さんの心をこめたパフォーマンスを見て感動しました。衣装もとても綺麗ですし、歌への熱意がよくわかります。
Q:カラオケではどんな歌を歌いますか?
任:いえ、あまり行きません。なぜかというとリクエストされて、僕のコンサートみたいになってしまいますから。行くとしたらKTVで映像を見たり、静かに皆の歌を聴いたり、選曲しているのを見て、それをこれからのコンサートに取り込もうとか考えていますね。
Q:会場にファンのみなさんがたくさん来ていましたね。
任:とても嬉しいです。日本のファン達は、マスコミの報道や日本の歌のこともよく教えてくれるので、日本の情報や流行を知ることができます。それにどこでコンサートを開いても、駆けつけてくれてほんとにありがたいです。
Q:今日は「スキヤキ」を歌われましたが、他に歌える曲、好きな日本の歌手は?
任:好きなのは桑田佳祐さん、中島みゆきさん。中島みゆきさんの歌は僕もカバーしていています。謝謝。(注1)
もし日本でコンサートを開くことになりましたら、日本語を勉強して日本の歌に挑戦したいと思います。
Q:『大事件(邦題『ブレイキングニュース』)』が東京国際映画祭で上映されることになりましたが、日本にいらっしゃいますか?
任:以前、東京で『飛鷹(シルバーホーク)』の撮影をしたことがあります。今回『大事件』が映画祭に参加できてたいへん光栄に思っています。もし時間があきましたら、ぜひ来たいと思っています。(注2)
司会 ではここまで。
任:アリガトウゴザイマス。
注1:中島みゆき「幸せ」は「傷心太平洋」、「竹の歌」は「天涯」という題でカバーされています。
注2:この時期は馬楚成 (ジングル・マー)監督の『東京攻略』の続編『東京攻略2』(仮称)のロケのため韓国に行く予定のようです。ご近所(?)なので、来日してほしいですね。