「我愛成都」 芦澤礼子著 高文研
http://www.koubunken.co.jp/0275/0270.html
以前、シネジャに記事を書いて下さった事もある 芦澤さんが出された本ということで早速購入して一気に読んだ。 芦澤さんは、高校生の時に見たTV番組の「シルクロード」をきっかけに 中国に興味を持ったそうだ。そして1994年から1995年までインターンシップ・ プログラムスから四川省成都市の西南交通大学に日本語教師として赴任する。 その時の話を綴ったのが本書である。
この本の良い所は、思い出話で終わっていないこと。その後の話が 書かれているから倍おもしろいのである。個性豊かな生徒ひとりひとりの学生時代と 現在を知ることができて、会ったこともない人達なのに、とても親近感がわく。 と同時に変わっていく中国や、留学生を受け入れているが万全の体制ではない日本の現状も 見えてくる。それが難しい言葉ではなく書かれているので、読み終わった後、 身近な問題として感じられる。
他にも中国の生活についても体験談が盛りだくさんで、チャイナドレスを着て 女優風の写真を撮るのに挑戦していたり、結婚式に参加したりのリポートもあって 中国生活に興味がある人はもちろん、無い人も楽しく読めると思うのでお勧めです。
(水間かおり)
芦澤礼子さんのホームページ >> http://www.jca.apc.org/‾reico/