このページはJavaScriptが使われています。
女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。

『アタック・ザ・ガス・ステーション!』舞台挨拶

2001/4/28 新宿シネマスクエアとうきゅうにて
〜キム・サンジン監督 イ・ソンジェ カン・ソンジン来日〜

あー、イ・ソンジェに会えるーと楽しみに下のモスバーガーで待っていたら、なんとその前を御一行がフツウに歩いて劇場に入ろうとしているではないですかっ。思わず「イ・ソンジェさん?」と声をかけたら、「アンニョンハセヨー」と微笑んでくれました。

舞台挨拶

【  】内は私の心の声です。(監督=キム・サンジン監督、イ=イ・ソンジェ、カン=カン・ソンジン)

司会: ではまず、それぞれのご挨拶からお願いします。

イ: 日本は初めてですが、劇場でご挨拶させていただき光栄です。 日本には親しみを感じていて、ここにいても韓国で舞台にたっているような気がします。 楽しんでいって下さい。【スーツの下の白Tシャツ、首が伸び気味だけど自前なのかしら・・・】

カン: 「こんにちわ。カン・ソンジンと申します。役の名前はタンタラです」 (と日本語で挨拶)韓国映画に関心を持っていただいて、 わざわざ劇場に観に来てくださってありがとうございます。 日本でも愛される映画になればうれしいです。【金髪で派手に見えるけど、なんかすごく真面目みたい・・・】

監督: 韓国の時と同じ挨拶をします。一生懸命作りました。楽しんで下さい。

司会: この映画をお作りになったきっかけを教えて下さい。

監督: 正直に言った方がいいですよね。(苦笑)実は前作で失敗し、 1年間ぐらい休んでいたのですが、この素晴らしいシナリオにめぐり会えて作品を作ることが出来ました。

司会: カンさん、この映画に出て何か変わったことはありますか。

カン: 映画が大ヒットして僕の出世作になりました。新しい演技を習得して、 新たな飛躍が出来ました。少し有名になり、皆さんに顔を覚えてもらえましたし、 何より映画を続けることに対して勇気が出ました。それと・・・ ちょっとしらけるかもしれないけど収入も増えました。(笑) とにかく感慨深い作品です。【正直な人だなー】

司会: イさんは映画とずいぶんイメージが違いますが・・・

イ: 僕もカンさんもそうですが、映画の役と実際の自分とは180度違うものです。 僕は見たとおり温和で優しく、悪さなんかしないタイプですが 【自分で言うかー。物静かだと思っていたけど、この人お茶目な性格かも】 役のノーマークは暴力的です。 役になりきる為に、実生活でも同じような生活をしていました。

ここで、ゲストの梨花登場。はっと驚くほど短いショートパンツ姿で花束贈呈。【スラッとした脚というのはこういう脚なんだなー】

司会: 梨花さん、ご覧になっていかがでしたか。

梨花: オープニングが印象的でした。

司会: 登場人物では、誰が気にいられたのでしょうか。

梨花: (イ・ソンジェを指差す)

(イ・ソンジェ、喜んで今受取った花束を梨花に渡そうとする)

司会: 実際にお会いしてみていかがですか。

梨花: イさんもカンさんも優しそうで、(映画の中では恐そうだったので)安心しました。

(イ・ソンジェ、カン・ソンジンともに照れてはにかむ)【かわいいー。イ・ソンジェってハン・ソッキュにすごく似てる】

司会: では最後に監督、ひとことお願いします。

監督: なんで今日はこんなに話さなくちゃいけないのかなー。 【そんなに喋ってないって】 皆さん、楽しんでいって下さい。


囲み取材

司会: 韓国では歴代3位という大ヒット作ですが、日本の反応はどう思われますか。

イ: 日本の観客と一緒に観ていないからわからないが、韓国と同じように受け入れてくれると思います。

司会: 舞台挨拶では歓声があがっていましたね。

イ: 今までにも『美術館の隣の動物園』と『フランダースの犬』が上映されているので、ご覧いただいた方だと思います。

カン: 日本と韓国では、感情面でも似ているところがあるので、日本でも共感し楽しんでいただけると思います。観て良かった方は、周りの人にすすめてほしいです。

司会: 実際にこの映画を真似た襲撃事件があって、社会現象といわれたようですが。

イ: そういった事件はどこの国でもおこっていることですが、たまたまこの映画がヒットした為に大きく取り扱われてしまったのでしょう。僕達も冗談で「観た後に襲撃しないで下さい」と言っていたんですけど。

司会: 撮影のエピソードを教えて下さい。ヘアスタイルキープが大変だったとか。

イ: それもありますが、四人とも役になりきるのが大変でした。 誰も気づかないぐらい役になりきって街を歩いたりしました。

カン: 一晩の出来事を3ヶ月かけて撮影しました。夏場だったのですが、韓国の夏は とても蒸し暑いんです。でも(ポスターを指して)僕は皮のズボン、ノーマークは皮ジャン姿なので、暑さとの戦いでした。でも撮影現場は楽しかったです。

司会: では最後にひとことどうぞ。

イ: この映画は次のシーンが予測できない面白さがあって、最後に最大限のおもしろさが待っているので、どうぞ最後まで楽しんで下さい。

カン: 僕は映画は国境のないものだと思っています。気楽に観てほしいし、これを機会に日韓の映画交流が盛んになることを期待しています。

以前に来日したユ・ジテの受け答えもそうだったけど、今回の二人もとても真剣に 答えてくれていて、好印象でした。もっともっと韓国映画が公開されて、 また来日してほしいなーと思いつつ会場を後にしました。

return to top

(取材&文:みずま)
本誌「シネマジャーナル」及びバックナンバーの問い合わせ:
order@cinemajournal.net
このHPに関するご意見など: info@cinemajournal.net
このサイトの画像・記事等の無断転載・無断使用はご遠慮下さい。
掲載画像・元写真の使用を希望される場合はご連絡下さい。