このカバー曲のもとうたは何？　第一弾

28号、29号に掲載しました"香港(中華)著名影星、日本のこの人に似てる"が好評でしたので、今回は趣向を変えて、日本の曲がたくさんカパーされている香港ポップスのもとうたを探してみたいと思います。日本以外の曲も少し入れました。

映画とはかなり分野が違うように思えますが、香港の映画俳優の有名どころは、大半が歌手兼業ですし、自らが出演している映画を含め、映画の主題歌を歌っていることも多いので、香港映画ファンは知らず知らずのうちに香港ポップスを耳にするようになるようです。

最近では、若手女性アーチスト数名が相次いで日本デビューをしたり、この秋には、劉徳華(アンディ・ラウ)、葉蒨文(サリー・イエ。(女優名では"イップ"が通称))、郭富城(アーロン・コク)など香港の大物アーチストや台湾の大物有名人気歌手王傑(ワンチェ)の日本デビューが決定するなど、アジアエンタテイメントの流行は、もうすぐ目の前の予感がします。また、都内の有名レコード店には、急激に香港、韓国、中国をはじめアジア各国の有名歌手のCDが大量に置かれるようになり、フジ系の音楽番組アジアＮビートに人気が集まるなど、アジアのエンタテイメントに興味を持つ人が急増していることは確かなようです。

以下は、小誌スタッフを含め、香港ポップスに詳しい方々のご協力を得て作成しました。
ご協力くださった方々の熱心なリサーチにより、当初の予定を大きく上回る曲数が集まり、急遽回を分けて掲載させていただくことになりました。今号と共に次号もどうぞご期待下さい。
また、このコーナーをつくるのにあたり、「新宿書房刊・エイジアン・ポップミュージックの現在」(小誌26号で紹介)も参考にさせていただきました。香港の音楽界は映画界と同じく、ものすごいパワーの源だということがこの本でわかります。香港ポップスのファン、ひいてはアジアの音楽に興味を持ち始めた方、中華電影のファンの方はぜひご一読下さい。

どこかで聞いた曲と気がついてもなかなかリサーチするのがたいへんですし、曲数も膨大ですので、気が付いたごく一部だけの掲載です。その旨ご了承下さい。特に音楽に興味のない方も日本の曲がこんなにもカバーされ親しまれていることに驚いていただければと思います。

なお、掲載記事の中で粤語、國語という文字が出てきますが、粤語は一般にいわれている 広東語(香港を中心に使用されている中国語の一方言)、國語は一般にいわれている 中国語の標準語(普通語、北京語)で中国大陸およぴ台湾で国語として使用されている、 欧米ではマンダリンといわれている中国語をさします。

　最後に。このコーナーは以下の方々がご協力して下さいました。
80曲!近くをリサーチしてくださった杉田智子さんと山本裕子さん、そして関圭子さん。
たくさんの原稿ともとうたのオリジナルカセットを送ってくださった金子裕美さん。
28号、29号で興味深い記事も書いてくださっている関口治美さん。
面白いコメントを書いてくださった山口恵さん、羽原美紀さん、直井恵津子さん。
　本当にありがとうございました。

次号は、今回掲載しきれなかった、張學友、 黎明、草蜢、林憶蓮などのカバー曲を中心にこのコーナーをつくる予定です。ご期待下さい。

香港をはじめアジアのポップスはかなり前から、日本や欧米音楽のカバーが 目立っていたのは周知の通りですが、最近はこのカバー曲を越えてその国々・ 各々のアーチストのオリジナリティを打ち出した音楽づくりがなされています。
このコーナーをきっかけに映画同様、香港をはじめアジアの音楽に興味を持つ方が一人でも増えることを願ってやみません。

なお、このコーナーをご覧になってのご意見、ご感想、投稿は以下にお願いいたします。
〒×××　×××××××××××　地畑寧子宛

まとめ:地畑　協力:宮崎