女が作る映画誌 ー 女性映画・監督の紹介とアジア映画の情報がいっぱい
 (1987年8月、創刊号 巻頭文より) 夢みる頃をすぎても、まだ映画を卒業できない私たち。
 卒業どころか、30代、40代になっても映画に心が踊ります。だから言いたいことの言える本まで作ってしまいました。
 普通の女たちの声がたくさん。これからも地道な活動を続けていきたいと思っています。どうぞよろしく。
[シネマジャーナル]
35号   pp.86--87
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ちょっと SHOT


(このコーナーでは映画に関する皆さんの“何でも一言”をお待ちしています)

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『ジム・キャリーはMr.ダマー』に 出てくる毛だらけの車「わんわんカー」(私が勝手にそう呼んでいる)に、 ぜひ乗ってみたい。夏はえらく暑苦しそうだけど、スピードを出すと尻っぽが ピンとたつのが、とってもかわいい(リドラー)


クリス・ペンが、あのガタイでアクション俳優してるのが、 なんだか疑問だわ。ジェラール・ドパルデューじゃないんだから少し痩せてほしい (ショート・カツツ)


エマ&ケネスのおしどりカツプルが離婚したなんて 信じられない! (ウイリアム)


地下鉄の駅は『鬼平犯科帳』映画化とのタイアップの ポスターだらけで、私は嬉しい(警察庁他のシートベルトキャンペーンの鬼平様も よろしくね)


『サブリナ』のリメイクって、本家の “豪華三大スター共演”に比べると、せこい気がするのはハリソン一人のギャラで 予算を消化したため? (それに比べてキリン・ラガーは太っ腹)


デパートで茶色の服を試着する沢口靖子に 「あなたは色白なんだから明るい色を着た方がいいわよ」とアドバイスする、 という夢を見た(わたしの夢は色付きです)


『マジソン郡の橋』のキヤツチ・コピー 「永遠の4日間」というのを見て「4日間しかやらないんですか」と、映画館の人に 聞いたお客さんがいたそうな! (ロングランになるとわかってたよ)


『北京四重奏』を観て、中国では離婚すると 「独身証明書」というのが発行されると出てきてビツクリ! そんなこと国に 管理されたくないよね(私の勝手でしょ)


『南京の基督』『息子の告発』『炎の大捜査線』 などに出演した台湾の俳優兼歌手の宗華(トゥオ.ツオンホワ) が注目され始めている。彼の作品も日本でビデオ化されるようになるといいな。 特に『異域』が公開かビデオリリースされるとうれしいなー。これにはアンディも 出てるし、『ウエディング・バンケット』『恋人たちの食卓』の郎雄(ラン・シヤン)さんを 始め、『炎の大捜査線』『暗戀桃花源』に出ていた主だった台湾の俳優たちが出ている。 それに中国の女優、斯琴高娃(スーチン・カオワ)まで出ている豪華キャスト! (監督は『炎の大捜査線』の朱延平)


同じ中国語圏の映画なのに、なぜ香港映画は カタカナだけの人名表記が多いの?香港や中国の映画雑誌と見比べる時に不便! (漢字も一緒に併記してほしいな!)


どちらも、正義感にあふれ、融通がきかないと いうことで、地元の黒幕たちには目の上のたんこぶ的存在の、『画魂』で爾冬 陞演じる官史と、『天與地』で劉徳華演じる青年高官の姿がだぶってしまった (『烈火戦車』なんとかしてほしい)


『画魂』に出演していた子役の徐俊 (シュイ・シュン)は『牧場人』や『上海にかかる橋』などに出ていた名子役、 方超(ファン・チャオ)によく似ている(方超は『乳泉村の子』では少年になってた)


[台β]正宵くん、劉徳華の「心聲共鳴」って 周啓生(ドミニク・チョウ)からもらったの?イイなあ。僕なんか松雪泰子の 「Rain雨に抱かれて」に真似されちゃって (陳耀川チェン・ヤンチュアン)


東京国際映画祭で見た生ドラゴン。彼の まわりは空気が凍りつく。やっぱ本ものは違うよ (何人殺ったかは彼自身ももはや了知できないという)


某ファッション雑誌の映画特集に、張震 (チャン・チェン)という見知らぬ男の子が。[牛古]嶺街少年殺人事件』の主役、 小四少年はアニエス・bを着たポップな青年になっていた (隣のぺージはアーロンのハダカ)


深夜番組に、英語ペラペラの沢口靖子が出ている! (夜に強い女)


『マジソン郡の橋』で雨に濡れた クリント・イーストウッドのヘアーがすごい! 頭にペツタリ。 (『スティング』のポール・ニューマンがロバート・レッドフォードと出会うシーンの ヘアーもマニア好み)


今年も香港アカデミー賞で音楽賞を逃してしまって、 なかなか賞をとれない華仔だけど、『天與地』は中国で一番購読者が多い「大衆電彩」 という雑誌の読者投票で、今年度の最優秀合作賞を受賞した。 (今度は主演男優賞をとってね)


核実験に反対してパリのつくものは謹慎と 思っていたのに『パリのランデブー』を観てしまった。七〇才過ぎ(ロメール)の 人が作ったとは思えぬ、瑞々しい画面にウッとり。なつかしい公園も出てきてウキウキ。 それにしてもパリはスゴク寒そうだった(パリにぞっこんの女)


『パリの恋人』も観てしまった。心が痛 くて、映画館に入るときはサングラスでもして入りたい気分。
 リシャール・ボーランジュのホームレスぶりが笑える。
(私もパリでホームレスやりたい!)


九五年四月に出したアルバム『Memories』は、 劉徳華の子供の頃から現在までの愛聴曲を、自ら歌ったもの。それぞれの曲に寄せる 想いを綴った、エッセイ集「我是這様長大的(私はこのように成長した)」 も香港で発売されるとベストセラーになったそうだけど、この日本語訳も発売された。 翻訳文に対して不満のある人もいるようだけど、そう悪くはないと恩う。そして、 劉徳華はとても文章がうまい!

 彼が成長してきた過程や考え方、生き方がしのばれるし、映画や音楽に対する思いが 込められ、ファンでなくともエッセイとして読める仕上がりになっている。

 それにしても、文才まであったとは! まあ作詞もたくさんしているし、 もともと演技の方じゃなくて、脚本の方に進みたいと思っていたくらいだから、 素質はあったのかなとは思うけど。

 運動神経もよくアクション物も得意。俳優・歌手としても成功を収め、 さらに書道の腕もプロ並みで、劉徳華は文武両道を地でいっているスーパーマン。 あまりにマルチな才能の持ち主すぎて、いくらアンディファンの私でも、 一人の人にいろいろな才能を与えすぎて神様は不公平と思ってしまう。 (一つくらい私に才能を分けてよ!)

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