内戦をテーマとした映画を撮ったのは?
三つ理由があります。
戦闘シーンがたいへん迫力がありました。
これはものすごく大変でした。韓国映画『ブラザーフッド』のカン・ジェギ監督は5ヶ月かかったそうですが、11ヶ月かかりました。大変でしたが、想定内のことでした。
キャスティングは?
この映画には1000万ドルかかっています。ハリウッドなら1億ドルもかけるところですが。その予算ではギャラに使えません、ほとんど安いギャラでいい人です(笑)。いや、もちろん素質もあります。興行収入は期待できないと思っていました、戦争モノで、スターがいません。しかし観客動員数トップになりハリウッドものに勝ちました。(拍手)ほぼ同時公開の大スター競演の映画がありましたが、こっちの方が2億6千万元の興行収入をあげました。大衆映画を撮っている人間としか見てもらえないでしょうが、今後もそういう道を堅持していくつもりです。
中国では戦争映画が多いようですが、どう思われますか?
たしかに多いかもしれませんが、この映画は時代が違います。戦争ものだからでなく、ストーリーが観客を感動させるかどうかということが重要です。
原作の小説とは?
3ページの短いものです。映画にするのにストーリーを作っていきます。60年前の戦争について調べるのは大変でした。参考にしたのは歴史資料より兵士たちの残した日記や手紙でした。小説とは結末が違っています。
カン・ジェギ監督からアドバイスがあったそうですが。
僕が『女帝』を撮っているときに、スタジオに遊びに来て「ハリウッドを妄信しないように。我々はもっと安く撮れる。遠くに行かなくても、日本、韓国、中国が力を合わせれば一流の映画が撮れる」と言いました。釜山映画祭でこの映画を上映しました。「これは単なる戦争映画ではない。ここに描かれているのは人間である」と言ってもらえました。映画祭のオープニングは雨だったのですが、7000人もの人が1人も去らずに観てくれました。主演俳優は中国では無名なのに、韓国では「グーお兄さん」とすっかり人気スターになりました。
パン・ホーチョン(彭浩翔)監督の映画に出演されていましたね。
中国、台湾、香港の監督の会議があったとき、約束したのです。お互いの映画に出ること、頼まれたら断らないこと。
作品をご覧になってどうでした?
普段のこまごましたエピソードが詰まったあの監督らしい映画だと思いました。
パン監督を使いましたか?
まだです。彼は広東語しかできないので、私たちには彼の言葉がわからないんです(笑)。
日本でロケをしたそうですが。
北海道でラブストーリーを撮り終わったところです。『女帝』のプロモーションで来日したときに、北海道へ遊びに行っていろいろおもしろい経験をしたので。60人ほどの日本のスタッフと楽しい仕事ができました。
帽子のロゴ「1985」について聞かれた監督、「意味はないです。先月日本での撮影中に買ったものです。一目ぼれしたものを買うほうです。迷うのは良くないです。映画にもそれは言えます」。外が雨になったのに気づいて「また雨が降っていますが、傘のない方濡れないように」と一言。写真撮影の前にはテーブルの移動も率先して、真面目な顔で冗談を言いつつも気配りの方でした。