『ウインズ』 『キャプテンスーパーマーケット』 『カウチポテト・アドベンチャー』 『ホット・ショット2』 『ローデット・ウエポン1』 『ファーム 法律事務所』 『リバー・ランズ・スルー・イット』 『フォーリング・ダウン』 『生きてこそ』 『シンガポール・スリング』 |
このコーナーでは、配給会社が眉にツバつけて(?)売ろうとがんばった(ている)映画を その映画のキャッチコピー(茶色表示)もつけて わたしたちが独断と偏見でチェックします。 思わず涙してしまう感動ものあり、頭にくる映画あり、どうにかしてくれ〜としか いえない映画あり。 あなたのチェック度はいかがですか? ご意見・参加をお待ちしています!!!!! |
このふざけた邦題とキャッチコピーを考えた人はエライ! 一応『死霊のはらわた』 の1、2に続いている?んだろうけど、ホラー映画になんの執着もない、サム・ライミも 『ダークマン』(これは『オペラ座の怪人』の科学者版みたいでホント気に入ってる作品。 そういえばラストのハンサム顔のダークマンはブルース・キャンベルだったんですよねぇ) しか観ていない人だって、なんだろって観にいってしまった(つまり私のことだ) くらいだから。 1、2を観ていない私はヘンテコなヒーロー、アッシュの性格はイマイチ不可解だったけど、 あまりのバカバカさと(ここでは時代考証は全く存在しないのだ)ちょっとオタクなつくりに アタマがポーっとなってしまった。ガイコツの行進はSFXがすごくて、恐いどころか 滑稽だし、なんといっても作りものみたいな整いすぎの顔のブルース・キャンベルの ズッコケぶりがどうにはいってていい。ハンサムの使途もこんなところにあるんだ。 それにこの手の映画しか出ていないっていうのもある意味ではプロだと思う。 それにしてもショットガンまで売っているSマート(スーパーマーケット)って なんなんだ? そして『死霊のはらわた』大好きな女優ブリジット・フォンダって いったい…。スゴイトオモイマス。 (Y) |
なんだか近頃流行ってる(ラスト・アクション・ヒーローもこの中に入ると思う) パロディものの先鞭を切って公開された作品なのに、刑事ものでも戦争ものでもないので 派手じゃないからか、出ている俳優が名が通っていないからか理由はよく判らないけど、 意外に早く打ち切られてしまって、あやうく見逃すところでした。 美人でキャリア街道まっしぐらのお母さんに押され気味で、うだつの上がらない テレビ漬けの“お父さんガンバル”型の気楽に観ることができるお話で、 楽しいのにね。元ネタも誰でも知ってる大ヒット映画から、漫画までさまざま。 それに、『ローデット・ウエポン』や『ホットショット』シリーズみたいに登場人物自体が 何かの映画のパロディじゃなくて、いわば瞬間芸のごとく次から次にテンポよく出てくる 映画やTVのパロディ場面(TV番組)に主人公が紛れ込んで四苦八苦するわかりやすさ。 結末は予想は始めから分かってるんだけど、何か憎めない平凡な一家の珍事が 意外にもストレス解消になるとはね。 (Y) |
回を追うごとに右に傾いてつまらなくなった『ランボー』シリーズをメタメタに パロって気分は爽快。リチャード・クレンナの真面目な登場は大正解。映画を あんまり観てない人でも、ホントにくだらないジョークで笑えます。女性陣?も レギュラーのバレリア・ゴリノとブレンダ・バッキーと美形を揃えて、 『氷の微笑』のレズ関係をそのままパロッてくれるし、ストーリーなんかこのさい どうでもいいです。加えて実父マーチン・シーンが『地獄の黙示録』をひっさげて さらりとパロって登場。芸が細かい! そしてビックリしたのは、チャーリー・シーンの肉体美。筋肉隆々どうしちゃったんでしょう。 でもこの体で今後の作品に影響はないのでしょうか。このままいったらやっぱり 『ターミネーター』シリーズをパロッた3も期待しちゃうのはマットウなところでしょう。 (Y) |
ちょいと当たれば柳の下のなんとやらですぐにパート2が作られる現状を 逆手にとって、この作品がヒットするまえからこんなふざけたタイトルがついたのか、 これだけで気に入ってしまった。いわずもがなあのナショナル・ランプーンのチームの 作品だから笑うツボを心得ていらっしゃる。 そしてこっちはチャーリー・シーンの実兄エミリオ・エステベスが主役。兄弟揃って パロディ映画でぶっとばしているなんてなんていい兄弟なんでしょう。と、 同時期に公開されたのでついつい『ホット・ショット2』と比較してしまうのだけれど、 ワタクシとしては、この作品の方がずっと面白かった。また元ネタの 『リーサル・ウエポン』シリーズの方が『ランボー』シリーズよりずっとよく出来ているからというわけでもないのだけれど。 要は映画好きの人により受けやすいシナリオだったからだと思います。 それにゲストの豪華さからいってもこっちの方がぐっと上。一瞬しか出ない クリストファー・ランバートやチャーリー・シーンから一応役名のあるウーピー・ ゴールドバーグ、ウイリアム・シャトラー、そして髭面におさげ髪の気色悪い ガールスカウト姿のティム・カーリーまで様々。シチュエーションは『リーサル・ウエポン』 そのままに有名映画のシーンをごっそり盛り込んであるので、だいたいヒットした映画を 観たという人なら、お腹を抱えて笑えるはず。メル・ギブソンと似てないエステベスも よかったけど、ダニー・グローバーよりかっこよくてエッチなサミュエル・L・ジャクソンはもっといい。 『ジャングル・フィーバー』で弟役のウエズリー・スナイプスに 「ちょいと踊ってみせるから、お金ちょうだい」なんてヘロヘロしてた人とは思えない! 大ファンのニコ様(ニコラス・ケイジ)と共演した『AMOS&ANDREW』 も期待してますヨ。 話はもどって、この中で懐かしかったのはTV『白バイ野郎ジョン&パンチ』のお二人さん。 今なにをなさっているのか思わず郷愁に浸ってしまいました。そして、いきなり 海辺から現れるランニング姿のブルース・ウィリス。ここで次回作『ダイハード3』 の宣伝をするなんてなんと芸が細かいのでしょう。でも最近聞いたところによると やっぱり『沈黙の戦艦』のお陰で舞台は地下鉄に 変更になったとか。ホント不運なお方。 そしてなんだか最近有名になったジョー・ペシの『JFK』での役どころを 体形が似ているジョン・ロビッツがそっくりパロってたのも笑。最後のトドメはみんなで 『ウエインズ・ワールド』そのままに、車の中で首振り大合唱。パート2期待してます。 (Y) |
相変わらず首に筋を立てて力むトム・クルーズにはどうもピンとこないし (『ア・フュー・グッドメン』と同じくエリート弁護士にみえましぇん)、 ジーン・トリプルホーンとは、どうしても夫婦には見えなかった(どうみても 姉弟なんだよね)けど、脇役が豪華でうまい人ばかり。脇役の皆さんでこんなに 楽しめる映画というのも珍しい。 今から楽しみにしている『ピアノレッスン』のホリー・ハンターは、近々に観た 『ミス・ファイアー・クラッカー』で気になっていただけにこんなはすっぱな女も イケルうまい女優さんだなと感激しきり。もちろん悪巧みと良心の狭間で ひょうひょうと生きてるジーン・ハックマンも素晴らしい。スキンヘッドになって 怒ると茹でダコのように真っ赤になってしまうちょっと間抜けなFBIのエド・ハリスもいい。 出番はほんの少しだったけど、クルーズの獄中にいるお兄さんをやっていたデビッド・ ストラザーンも渋い。彼は、ジョン・セイルズの映画の常連だし、『デイワン』 『スニーカーズ』『プリティ・リーグ』で観たことはあったけど、ブランド品着てた クルーズより囚人の彼の方がかっこいい。観終わった後トイレで列に並んでいたら OL風の人たちが、「トム・クルーズよりあのお兄さんの人かっこよかったわね」 「うん、あの人好みよね」なんてささやいていたのも頷ける。 「うまい話には裏がある」。古今東西の常識をそのまま当てはめたような エンタテイメントな面白い作品ではありました。 (Y) |
強力な前宣伝のためか、映画館は大入り満員。それに最近人気の出てきたブラット・ ピットが出ているためか学校帰りの女子高校生の姿もちらほら。彼女たちがエンド・ タイトルですすり泣きしていた姿もいいなぁと思いました。 自然と家族の愛情という不朽のテーマを媚びることなく心に沁みわたらせてくれる ロバート・レッドフォードの手腕は、『普通の人々』『ミラグロ』とかわることなく 冴えていていうことなしだけれど、この映画のもう一つの主役は、やはり涙が出るほど 美しい風景でしょう。川面の輝き、木々の緑の濃さ、透明な空気、釣り上げられて 身を踊らせる魚の動き、フライフィッシングに興じる父子の自然に一体化した姿… とストーリーを追いながらも画面の美しさに思わずうっとり。 ごく普通のアメリカの一家庭の歴史は、決してドラマチックではないけれど、 釣りを通して彼らが愛した美しい川の流れのようにゆったりと過ぎ去っていく。 弟に伝えられなかった思い、父親への思いと悔悟も多けれど、過去を振り返る時 自分だけが帰れる場所があることは幸せなことなんだと沁々と感じさせてくれた。 (Y) |
そうです。この二作に『ローズ家の戦争』を加えて強い女にコッテリいじめられてきた? うえ、実生活では例のハリウッド・スキャンダルとやらにもしっかりオナマエが載ってしまっているという カワイソウ?なオジサマ、マイケル・ダグラス。 ここでもまたもや別れた妻(バーバラ・ハーシー)に毛嫌いされ、愛娘の誕生プレゼントさえ渡せない哀しい男を好演。 離婚、失業と人生踏んだり蹴ったりの男が、とある猛暑の日に渋滞に巻き込まれプッツンして しまう所から始まる転落の一日。彼がその日一日に出会う日常のささいな不合理の数々。 国が違えど生活環境が違えど、思わずわかるわかると苦笑しながら頷いてしまう日常の 不合理のオンパレード。プッツン街道まっしぐらのダグラスと平行して、彼を追い掛ける 老年の刑事(ロバート・デュバル)がわがまま妻に振り回される様も痛々しい。 不況にストレスだらけの現代人、変形してしまった夫婦関係。生真面目人間が 一度精神の歯車が狂い始めたらどこまでいくのかわからない。根はいい人なのにといいながらも、 犯罪に手を染めてしまうまでの最悪の事態。 この映画に解決策を求めることは出来ないけれど、何が彼をここまで追い詰めたかを 考えれば、明日は我が身とも思えてきて、妙に恐ろしい作品であることは確かだ。 (Y) |
人間にとって究極の選択は、食料が皆無の状態で人肉を用意されたら、拒否をし 餓死を選ぶか、心を殺して口にするかの問題なのかもしれない。この作品はそんな実話の 重さをずしんと感じさせる作品だ。 一応はパニック映画の形をとっているものの、さらりとした描写の中に人間として、 クリスチャンとしてのモラルをいかに解釈するかを考えさせてくれる要素もあって 好感がもてた。ラストに流れるアヴェ・マリアの効果も十分で、軌跡の生還の嬉しさと 彼らの苦しい選択の迷いを吹き払ってくれるすがすがしさに満ちている。 同時期に派手な作品が多いなかで、意外なほどロングランをしていたのはうれしかったし、 この物語のモデルになった学生たちは中年の域に入った今も、生死を共にした仲間と 離れず暮らしているという事実も知って忘れられない一作になった。 (Y) |
白竜と原田芳雄が出ているというし、オーストラリアが舞台だというので、 なにも考えず見てみようと思った。徳永英明の企画原案・音楽で加藤雅也と 秋吉満ちるが主演ということは映画を見にいくちょっと前まで知らなかった。 なんだかわけがわからないまま新婚旅行先のオーストラリアで犯罪者にされ、 終身刑にされた夫とその夫をなんとかして救いたいという妻。それに関わってくるのが オーストラリアになんでだかわからないけど住み着いてしまって、原住人 アボリジニーの人たちの仲間のようになっている原田芳雄。いろいろ探っていくうちに 罠にはめられ警察に捕まったということがわかっていく。そのキーポイントがカメラ。 そして、その黒幕が白竜。 アボリジニーの活動家といっしょに刑務所を脱走し外の世界に出られるのだけど… それにしてもあのすごい銃撃戦の中を生き残れるというのがやっぱり映画。香港映画も 真っ青な銃撃戦が続く。 そしてオーストラリアの大地がいい。あのどこまでも続くブッシュ地帯、赤い土、 アボリジニーの人たちが吹く民族楽器の物悲しい響き、南十字星。 エンド・クレジットが終わるまで席をたたぬこと。じゃないと結末がわからない。 (暁) |