『フラッシュ・ダンス』『ナイン・ハーフ』 『ジェイコブス・ラダー』『危険な情事』 と常に話題作を作り続けてきたエイドリアン・ライン監督、 今回は『危険な情事』と同じ女性プロデューサー、 シェリー・ランシングと組んだ二作目。お金か愛か…。さてどんなものか…。
シネマジャーナルの面々はどう見ましたか?
地畑
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「私は面白かったですね。色や演出、音楽が素晴らしくて魅かれました。 一番びっくりしたのはダイスを転がすところのスローモーションのシーン。 ただ映画を映像や音楽だけで判断すれば面白いのですが、内容はどうなんでしょうね。 のせられて終りまで引っ張られて見ましたが、よく考えると満足出来ませんね。 とくにラストで夫の元に戻るのがよくありませんね。 最初はあの女性は二人の男を捨ててひとり去っていくということだったらしいんですね。 ところが試写してみて、 やはり戻った方が良いということでラストを変えてしまった経緯があるそうです。 なぜかというとロバート・レッドフオードの役を引き受ける人がいなくて、 変えたら彼がOKしたそうですよ」
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佐藤
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「あれはおかしいわね」
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出海
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「誰だってきたない靴をテーブルに無造作に乗せる男より 金持ちでマナーがあって、大人の男がいくら歳をとっていてもいいに決まっている」
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地畑
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「でもデミー・ムーアは美しかった」
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宮崎
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「私もやっぱり、あの女性が二人の男をおいてどこかに行ってしまうラストのほうが好きだな」
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出海
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「宮崎さん、続けてどうぞ」
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宮崎
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「ベッドの上の札束の中でセックスするシーンあったでしょ。 あれいやだな。感性的にいや。彼らの状況がひと目でわかるシーンっていうのはわかるけど、 こういう表現の仕方嫌いだな。でも引っ張られて見てしまいましたよ。」
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勝間
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「私は…、そんな問題作なのかなと感じちゃいましたよ」
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地畑
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「マスコミが広告を流しすぎたんじゃないですか」
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勝間
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「半分まで見て、先がわかってしまったし、デミー・ムーアがきれいだったから、 それだけで見に行くのに十分だと思いますよ。 それとレッドフォードが『ハバナ』の時なんかよりすごく老けてみえた」
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出海
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「佐藤さんから見たら子供っぽい?」
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佐藤
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「ウーン…、ロバート・レッドフォードがね。見られたものじゃなかったわ」
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出海
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「しわが嫌いなのね、佐藤さん」(爆笑)
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佐藤
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「しわはいいわよ。でも格好良くみせようと一生懸命作ってるところが見えてしまって、 なんか可哀相。普通で十分なのに、やっぱり彼を見てしらけるのね。 中身も、ほら百万ドルは日本でいうと一億八百万円って計算したり、 “このドレスは五千ドル”っていうといくらだろう(笑)って。 五十万円!!って、常にそういうことしかない映画だったのよ。(爆笑) 金、金、金ね。確かにデミー・ムーアはきれいだけど、 その魅力を映画の中でも生かして欲しかったわ。 つまらない女ではどうにもならないでしょ。セックスシーンばっかし。 若い恋人同士がこれを見て“金持ちでも、爺さんはだめだ。 オレみたいに若くなくっちゃ”と言わせるために作られたんじゃないですか」(笑)
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地畑
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「私だったら戻りませんね。まずそこがヘンです」
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出海
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「それに、私はやはり寝ることを決めた過程が変だと思いますよ。 あの女性があなたのために寝る…と何度も言いますよね。 お金が入れば自分も潤うわけだから、それは偽善ですね。 少なくとも彼女は自分のためにも寝てますよ」
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佐藤
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「私はねお金に困った時にそういう話が出たことがおかしいと思うわ。 あの二人はこのような状況がなければ別の男と妻が寝ることない夫婦だと思わない? わざと設定したみたい。 だけどいつでも夫婦のどちらかが別の男性とトラブルを起こすことってあるじゃない。 何も問題のない夫婦に妻を貸してくれたら一億くれるって男が現れた方が 話としておもしろいと思う」
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出海
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「でも二人がお金はいらないと言い出した時「じゃ僕がもらおう」 って弁護士が言うのはけっさくね」
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佐藤
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「そうそう、唯一楽しいのはあの弁護士ね」(笑)
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出海
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「俺の彼女なら五十ドル」(笑)
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佐藤
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「どうして二百万ドルにしなかったんだ!!」(爆笑)
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地畑
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「これ結局皆いい人になっているでしょう。でも確かに無理がありますよね。 デミー・ムーアの財布の中に入っていた名刺。 そこに電話番号があって、彼女は知らないということが本当なら 彼女が船で寝てる間、R・レッドファードが財布に忍ばせたことになる。 二人の中が崩れることも、家のことで彼女がどなり込んでくることを R・レッドフオードは読んでいたわけ。そうなると金持ち爺さんで実にイヤなヤツ」
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出海
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「コインもよくわかんなかった。 両面同じなら、すべてが仕組んであったことになる。それがお守りとかになるわけない」
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佐藤
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「それに美男子で億万長者なんてとんでもない。 デブとか、汚いのが出てくるならわかるわよ。(爆笑) 帰るのが変なのよ。 なんで、あの港?にあの男がいるの。バカじゃない」(笑)
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出海
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「だからおとぎ話なんですよ。一つ一つ言い出したらきりがない」
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地畑
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「思い出した。特におかしいのは競売で R・レッドフォードによりそっている時、亭主がくるでしょ。 全然金持ちの方が有利な立場にあったのに、デミー・ムーアの視線を見たら “僕には君ら夫婦に入る余地がない”とか言って身を引くでしょ。 何だか納得できない」
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出海
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「彼女の目が違う、声が違うとか勝手に解釈して ナンクセつける男の人って多いですよね。 女には何の意図もないのにあれは男のしっとでしょうね。 けれどこれはそうならないように工夫していましたね」
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佐藤
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「では若い順からいくと次はあなたよ。 私は五十になったんだから」(喚声)
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出海
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「黙っていれぱそんなこと誰も気が付かないのに(笑)。 私はクスクス笑って見ていましたね。本当におかしくて。 劇場を出たいとは思わなかったけど、どう考えたって二人の男が並べば レッドフォードが良いに決まってますよ、あの描き方だったら。 私が年ということもありますけど、あの若いダンナは魅力ないですね。 セックスだけじゃないですか。だからお伽話と割り切りましたよ。 途中から何が起こっても驚きません」
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地畑
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「内容的にはどうでしたか?」
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出海
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「愛かお金かっていうことですけど、 話の中から愛というものは感じられませんでしたね。金とセックスだけ。 その上、主人公の女性は愛を取って夫の元に帰るわけですが、 私は金を捨てセックスを取った女性としかうつりませんでした」
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佐藤
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「なんでセックスなの」
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出海
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「やたらと夫との楽しげなベッドシーンが出ていたでしょう。 レッドフォードとの一夜は映されませんでしたね。私はなかったと思うんですよ。 あの女性があの夫の元に戻ることを心情的にたどると、セックスしかない。 それが愛であれば、愛でもいいんですけと、 心とか精神とかマインド的なものは一切感じませんでしたね」
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地畑
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「この監督はそういう説得力はありませんね」
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佐藤
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「私はねお金返してちょうだいってクチよ(笑)。 全然面白くなかったわ。どうしてあんな映画にレッドフオードが出たの。 二、三日前にTVで『明日に向かって撃て』を見て浮き浮きしていたのに、 やめてよってわめいてしまったわ」(笑)
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出海
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「まあいろいろ話題はつきませんが、キャッチコピーの“金か愛情か” などの究極の選択ではなく、単に“いい女をどっちがおとせるか” という男好みの映画でしたね」
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佐藤
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「デミー・ムーアもキレイなお人形ではなく、 ラストぐらい毅然とした女性であって欲しかったですね」
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出海
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「では、私は見ていないのですが『お引越し』 の方だけ見ている飯島さんも来ましたので『お引越し』に移ります。」
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佐藤
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「始めのほう見落としちゃったのよ、遅れて行って」
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宮崎
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「始めのほうどうだったっけ」(笑)
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地畑
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「引越しするシーン」
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佐藤
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「三角形のテーブルに座って食事するシーンがあったでしょ。 三角形っていうのはすごく象徴的なシーンなんだって」
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地畑
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「頂点のところに皆がすわって」
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飯島
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「中井貴一が嫌いな食べ物を皆はずしちゃって」
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宮崎
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「桜田淳子が思ったより良かった。 でもなんだか走るシーンがいっぱいあったね」
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地畑
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「桜田淳子ね!」
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佐藤
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「あれは桜田淳子も良かったけど脚本がよかったんじゃない。 彼女がそれをうまく生かしたってことでしょ」
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出海
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「どんな人物なの?」
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佐藤
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「すごくリアリティがあって、型破りなのよ。 最初見ていなかったけどずっと働いているの? 離婚したから働いているの?」
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地畑
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「子供が小さい時は働いていなかったと思うけど」
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出海
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「何の仕事してんの?」
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地畑
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「たぶんデザイナーかなんかだと思う。設計かなんか」
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佐藤
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「キャリアウーマンみたいね。 で、離婚したあとダンナのほうが出ていったみたいね」
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地畑
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「夫が出ていったあと、 桜田淳子が家の役割分担というか決まりを作ったのよ」
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勝間
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「模造紙に書いてね」
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佐藤
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「家がおもしろいの。京都のしもた風なのよ。 普通こんな話だと今風のマンションで物語が展開するでしょ。 それが日本風で変わった家なのよね」
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飯島
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「親が残したんですよ」
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勝間
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「仏壇に向かって“離婚して自由の身になれました” って言っていたよね」
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出海
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「その家で離婚話が始まるの?」
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地畑
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「違うの、ダンナが出ていったところから始まるの」
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出海
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「桜田淳子の役の性格はなんとなくわかったけど、 中井貴一はどんなオヤジの役なの?」
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地畑
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「いいかげんでちゃらんぽらんなオヤジなの」
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勝間
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「桜田淳子のいいせりふがあったよ。 “妊娠中に私がつわりで苦しくて、あれしてこれしてって言うと 金を稼いでいないのに偉そうな口きくなって言うような人なんです”って。 よくいるんだそういう人。 それで“私が稼ぐようになったら気に入らないみたいなんです”って言ってたよね」
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佐藤
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「でもそういうのがこの映画のテーマじゃないから。 あの女の子が主人公なんでしょ。どっちがどうでも、もう別れちゃったわけだから」
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宮崎
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「なんで別れちゃったのか、その必然性がわからなかった」
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地畑
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「でも桜田淳子の性格はいまのお母さんだなあって思った。 お父さんは家のこと何もしないけど、子供の愛情だけはうまくつかんでいるんだよね。 女の子だからかな」
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出海
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「ちょっと待って、 母親と子供がその家に住んでいてお父さんはどっか行っちゃったわけ? それで女の子が行ったり来たりする話なの?」
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飯島
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「いや、女の子はお母さんと住んでいて、 たまにお父さんに会いに行ったりとかするんだけど、お母さんはいやがって、 お父さんのところへ行くことに関して規則を作った」
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出海
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「そんな中で女の子が二人をくっつけようとするわけ?」
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宮崎
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「うん、まあそういうところもあったけど。 でも私にとっていやだなって思った部分は、 女の子がお父さんとお母さんの仲が悪いのを自分は何年も我慢してきたのに、 どうしてお父さんとお母さんは我慢できないの?っていうところ。 我慢できないから別れるわけで、子供にこんな風に言わせることに腹がたった。」
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佐藤
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「私は逆にその部分を見て涙しちゃった。 私は当事者だから、こんな風に子供の立場から言われると辛いな。 離婚して子供を持つ親はグッときてしまう」
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出海
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「佐藤さんは親の立場で、宮崎さんは子供の立場でって言うことでしょう」
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宮崎
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「そう、家も両親の仲が悪くて喧嘩ばかりしていたから、 私はどうしてこんなに仲が悪くて一緒にいるんだろうと思っていたのよ。 別れちゃえばいいのにってずっと思っていた。その状況がずっと続いた結果、 私の母親は今うつ病になっているので、我慢はよくないと思っているから、 子供にそういうふうに言わせるのがいやだなって思った」
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出海
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「そういうふうに言わせる監督は、 つまり大人も少しぐらい我慢しなさいというっていうことかな」
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佐藤
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「そういうこと言っていると思う? 単なる子供の台詞なのよね。でも恐い! たぶん無意識にそう思っているわけよ、 親たちがどうしてそうなったかよりも、 自分が置かれている親がいなくなっちゃたつらい状況だから、それを単なる “なんで我慢できないの?”って言葉に表したんだと思う。」
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出海
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「親たちの気持ちも描いているわけでしょ?」
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宮崎
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「親たちの気持ちを描いているようには思えなかったけどな」
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佐藤
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「子供の思いをどの程度出しているのか解らなかったわ」
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勝問
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「学校で別の離婚家庭の女の子がいじめられたりしちゃうじゃない。 大人たちの気持ちや事情を解らない子供たちの残酷な面が描かれていた」
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佐藤
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「残酷なんだけれども、 自分の子供たちもそう思ったんじゃないかなって私は泣けてくるの」
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出海
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「私なんかは逆なのよ。 けんかばかり見せてヘンになるよりも別れてすっきりするほうがいいわ」
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佐藤
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「そうなんだけど、親がいないっていうのは別なんじゃないかって思った。 子供から見るとけんかしてても一緒のほうがいいって思うのかもしれないし、 子供の立場じゃないとわからないわよね」
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出海
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「けんかしないで一緒にいるのがベストなのよ(笑)。 でも人間なんだからそんなのできないし、子供に待ってもらうほかないのよ」
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地畑
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「100%出しているとは思わなかったな。 私が子供の時も親が離婚した友達けっこういたのね。いなかった?」
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勝間
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「いたけど表にださないから子供の時は気がつかなかった」
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地畑
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「うん、わからないようにはしていたね。 でもいじめたりしなかったよね」
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飯島
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「名宇が変わったりすると、あれっどうしたんだろうって思ったけど、 かわいそうとは思ったりしてもいじめるなんてね」
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出海
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「私は変えてないわ」
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佐藤
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「私も変えてないの。 そういう法律がちゃんとできた時に離婚したんだもの。配慮をしたんだよね。 でも娘が言ってるの私はつらかったから自分は離婚しないって。 娘もちょうど十歳くらいだったから、映画見ててだぶっちゃうのよ。 だから私は普通には見れないというわけ」
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宮崎
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「親から見れば負い目を感じちゃうよね」
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佐藤
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「母親は娘の悩みを自分のものにもしようと思って、 一生懸命やるじゃない、ガラスをバンッて割っちゃったりとか。 そういうところ、なかなか頑張ってるよね、桜田淳子」
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出海
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「ごめんなさいって泣いちゃわないの?」
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佐藤
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「泣かないのよ、ガラス割っちゃうくらいなんだから」
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飯島
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「お風呂場に娘がこもった時」
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宮崎
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「ストライキしちゃうんだよね」
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佐藤
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「友達がどうやったら親に抵抗できるかを考えてくれるのよ。 つまり全共闘みたいにバリケードを組んで、こもっちゃおうっていうのよね。 食料を用意して自分の部屋にこもろうとするわけね」
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勝間
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「食料を持って上がって行こうとする時に、 思ったより早く母親が帰ってきちゃうの」
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佐藤
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「それであわててお風呂場に飛ぴ込んで鍵をしめちゃうのよ。 食料がないから籠城もなにもないわけよ」
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宮崎
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「そのうちお父さんの中井貴一もくるのよね」
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地畑
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「中井貴一がその時桜田淳子ばかり責めてずるいんだよねー」
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出海
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「やなヤツに描いているの? それとも結果的にそうなっているの」
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佐藤
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「やなヤツなんだけどさ、ぼーっとしてるから憎めないのよ。 中井貴一、今までの役柄よりはマシじゃない? 今まで中井貴一ってこんなにうまいなんて思っていなかった。 いわゆる普通にいるダメな男をやっているから面白い」
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地畑
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「でも子供には愛情があるのよ。 だけど子供への責任ってのはないのよね」
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宮崎
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「今風の友達感覚の父親なんだと思うよ」
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飯島
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「子供がお父さんを慕うのが解る気がする。 私の父親もだらしなくて、何もしなくて、なんでこんななんだろうと思うけど ある時ふと愛情がわくというか…。母親が強い分、父親に同情しちゃうっていうか。 だから中井貴一はぼーっとしたり、オートバイに乗ったり、 タンスの中へ出たり入ったり遊んでいるけど、母親はあんなことしないじゃないですか」
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出海
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「ぽーっとしている中井貴一はなにしてる人なの?」
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佐藤
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「やっぱりイラストレーターかなにかよね」
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出海
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「中井貴一がシャキっとしていない? ああわかった。 現代的な若いお父さんのタイプなの。そこがいやなの、桜田淳子は?」
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宮崎
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「いや、そういうのがテーマじゃないのよ。 夫婦がどうこうっていうんじゃないから。 少なくとも私はそういうことを描いているとは思わなかった」
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出海
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「じゃあ、夫婦が別れれば子供が苦しみますっていう映画じゃない」
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宮崎
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「ある意味ではそうかも知れない」
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勝間
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「私は、前半は日常生活の中の離婚を描いてきて、 それはそれで面白かったのに、後半の琵琶湖旅行で、 お祭りの中に女の子が入って行ったらファンタジーになっちゃって……」
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佐藤
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「あれが相米の特徴よね。あれが出たら私、頭痛くなった」
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出海
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「何それ」
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佐藤
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「よくわかんないの。イメージの中に入って行っちゃったの」
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勝間
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「琵琶湖に船が浮かんでお祭りをしてるのよ。 そこにかつての自分と両親が入っていっしょに遊んでいるんだ」
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出海
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「旅行は三人で行ったの?」
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飯島
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「いえ、母子で行って、実は娘が父親も呼んでしまうの」
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勝間
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「それで、お母さんが怒っちゃう」
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出海
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「じゃあ、お祭りの中で三人で遊んでハッピーって終るの?」
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佐藤
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「ううん、一年か二年前、三人でそこに来たんでしょ。 楽しかった時のその幻想を延々とやっているのよ。 『幸福の条件』じゃないけど、昔はあんなによかったっていう」
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勝間
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「三人で遊んでいるうちに両親も船もいなくなって、 自分だけがとり残されてしまう。 たぶん自分の思い出と決別して生きていかなければならないということなんじゃないの」
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出海
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「それを映像で作ってるんだ」
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佐藤
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「それがまわりくどいのよー。 “おめでとうございます”ってうるさいしー」
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勝間
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「思い出と決別した彼女が、 自分に向かって“おめでとうございます”って言っているんでしょ?」
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地畑
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「イメージの中で一気に解決に持ち込んじゃおうっていうのがねー」
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佐藤
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「最後になったらなんて面白くないんだろうと思った(笑)」
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出海
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「日常は面白かったけど、後始末が良くないってことね」
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佐藤
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「あの子が一晩中、山の中をうろうろしてたんで、 誘拐されるんじゃないかとか、どっかで犯されちゃうんじゃないかと私はひやひやしてた」(笑)
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宮崎
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「あれって夢のシーンじゃないの?」
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勝間
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「さまよったのは現実でしょう」
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佐藤
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「私なんか、また相米お金使ってるなーって(爆笑)思ったわよ。 お祭りでいろいろ燃やしちゃったりね。 あんなことしなくてもセットの中で会話してたほうが生き生きしてたのに、 なんであんなになっちゃうのよ。あんなお祭りをいれちやって…」
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出海
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「『光る女』とまるっきり同じじゃない」
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佐藤
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「面白いお祭りだなっていうのはあったわよ。 でもそれはお祭り巡りで見ればいいじゃない」
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出海
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「『台風クラブ』でも皆が裸で踊りだしちゃうじやない」
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地畑
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「“おめでとうございます”をどうにかして欲しかった」
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佐藤
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「私だけがあの最後はばかばかしいと思って見てたのかと思ったのよ。 皆もそう思ってたんだー。なんであの幻想を付け加えなきゃならないの?」
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地畑
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「でもあれが好きな人多いのよー」
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一同
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「えーっ?!」
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佐藤
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「そんな人いるのー? あんなことしなくたって解るじゃない」
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出海
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「相米のファンだろうがなかろうが構わないけど、 終わりかたはそれでいいの?」
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佐藤
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「いえ、あのラストはつまらない!」
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出海
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「じゃあ、こういうのが現実です、 あとは勝手に考えてくださいってこと?」
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飯島
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「子供の成長がテーマかな? 子供がある時期にちょっと成長するという。大人の世界にちょっと踏み込むというか」
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佐藤
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「それがカワイイ女の子がやるんじゃなくて、 個性的な子がやったからユニークだったし」
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宮崎
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「誰か評論家もあの女の子をほめてたよね。 でもさっきも言ったように桜田淳子の演技が良かった」
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出海
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「桜田淳子の演技は好評みたいね。 等身大の女性、今時の若いお母さんをやれる人ということね」
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飯島
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「自然ですよね」
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佐藤
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「この中で一番面白いのは小学校の先生よ。鶴瓶上手よねー。 ユニークな先生で、こういう先生いたらいいなあっていうのが印象的ね。 相米のによく出てくるんだって?」
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地畑
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「『東京上空いらっしゃいませ』。 私は作品全体としては気張りすぎてると思った。 僕はこんなに子供の心を解っているんだぞー、って教えていただいたような。 教えていただいてどうもすみませんって感じがしちやったけどね」
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飯島
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「要所、要所は面白いんだけどね」
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宮崎
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「私はそんな子供ばかりじゃないよって思いながら見ていた」
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出海
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「そうよ、家の子なんか見てるとね」
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地畑
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「あと一人っ子っていうのもあるかもしれない。 今一人っ子って多いじゃない。この三人(地畑、勝間、飯島)も一人だし」
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佐藤
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「一人っ子ならお母さんと二人向き合っちゃうわけね」
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出海
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「兄弟姉妹がいればワンクッション置けるけどね。 だからこういう話になるのかもしれないわね。 私のまわりでも離婚した親に籠城してまで反対する話なんて聞かないもの。 もっとクールよね」
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飯島
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「一人で森に行ったり、ランプを落としたりとか、 自分に注意を集めたいからするんだっていう気持ちは良く解った」
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出海
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「私も末っ子だから兄や姉が出ていって七年ぐらい三人で暮らしたことがあるの。 その時もろに解ったわね。ケンカはするし両方から苦情が耳に入って来るでしょ。 お父さんはああだ、お母さんはこうだって。皆で暮らしてる時には解らなかったの」
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佐藤
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「だからこの話も一人っ子だからっていうのもあるわね。 一人だから向き合わなきゃならないものね」
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地畑
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「一人だから言う相手がいないじゃない? 友達はあくまで他人なのよ。 だからスーパーで買物している仲間を見つけて嬉しくなっちゃうのよね、あの場面」
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勝間
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「急にその子と仲良くなるのね」
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出海
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「シビアだね、一人っ子って」
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飯島
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「父親が出て行って、 自分以外の所に目を向けるのが恐怖みたいなものがあるのかなあ」
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出海
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「この監督初めてでもないかな、家庭を撮ったのは。どう?」
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地畑
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「子供撮るのは得意なんでしょ?」
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勝間
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「アルゴではお客が入らないらしくて、 『ションベン・ライダー』と二本立てになっていた」
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地畑
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「私は感覚的に相米とは会わないな」
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出海
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「熱烈なファンがいるってわりには、お客入らないでしょ。 どこにいるの?」
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地畑
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「いるの、いるの。前の会社にいた女の子、 相米のスタッフになりたくて手紙かいたり、電話もしていた。断られてたけど」
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出海
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「つまり玄人に受けるんじゃないの? 私『光る女』見た時、もうやめてくれって言いたくなった。 『台風クラブ』は面白かったけど」
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勝間
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「私『台風クラブ』はだめ。 せりふ言っている役者が全然アップにならないでしょ。表情がわからなくてイライラした」
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佐藤
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「今回はそういうのなかったわね。アップのほうが多かった」
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出海
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「『セーラー服と機関銃』もこの人なのね」
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勝間
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「やっぱりわかりやすくしないとお客は入らないから」
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出海
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「どうなのこの人。女に人気がないっていうけど」
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佐藤
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「日本映画が不振だから、 そんな中でこういう題材を取り上げたのは面白いと思うわね」
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地畑
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「『極東黒社会』よりはずっといいと思います」(笑)
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宮崎
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「あれって香港映画だとばっかり思ってた」(笑)
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出海
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「どうしてああいうのばかりやってるのかね? いつも見に行く人がいるんだろうね」
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地畑
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「まかせて! 私の行っているビデオ屋、そういう人ばっかり来る」(笑)
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外山
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「邦画の中でも伊丹十三なんかは頑張ってるわよね」
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地畑
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「あの人はいろんな観客がわかるように撮っていてすごいと思う。 頭がいいんだね」
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勝間
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「でも、教えてあげましょうって姿勢がいやだね」
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佐藤
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「『お葬式』は新鮮で面白かったけど、 後のは皆同じパターンで、もういいわって感じ。 話がそれてしまったので『お引越し』に戻すと、あの幻想を延々と見せられるのは、 私やっぱりいやだわ」
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宮崎
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「幻想というか遊びというか、大林監督もわりとそうじゃない 『青春デンデケデケ』良かったけど、 途中で畳の上で泳いでいるシーンが急に入ってきたり、女装したりとか、 なんかずっこけちゃうのよね。必要なシーンだとは、私は思わない」
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地畑
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「うん、あるよね。でも大林のほうがまだかわいい」
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出海
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「ファンタジーの中で解決してしまうのはどうなの? 逃げちゃうってことにならない?」
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勝間
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「原作ではどうなっているのかなあ?」
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佐藤
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「ああ、原作は童話なのよね。賞取っているんでしょ」
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出海
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「(チラシを見て)ひこ田中って人。男じゃない?」
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地畑
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「相米はあいまいなのが好きなのかもしれない」
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出海
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「でも見る人にとってはどうかしら?」
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宮崎
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「見てる人に考えてくださいってことなんじゃないの?」
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地畑
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「そうすると得意な人と、不得意な人が出てきちゃうよね」
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宮崎
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「イライラしたまま終っちゃう人も多いよ」
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地畑
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「映画を見慣れていない人は訳わからないで終っちゃう」
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出海
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「それじゃ、お客入らないわね」(爆笑)
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外山
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「相米の映画はもう見たくない」
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地畑
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「自分はそういう映画作家だと思ってこの人はやっているわけだし、 インタピューだっていつもはぐらかすしね」
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飯島
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「色はきれいですよね」
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勝間
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「女の子がこういう(地畑さんの髪の黄緑色のゴムをさして) 色のポロシャツ着ていたでしょ」
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飯島
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「色使いは芸術的というか」
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佐藤
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「やっぱり監督が考えてやっているんでしょうね」
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地畑
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「場所を京都に選んだのもうまいね。 言葉が京都弁で柔らかくて良かった」
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出海
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「(新聞の切り抜きを見て)だけどさあ、 この人独身で狭い部屋に住んでて、パンツ以外は人からの貰い物なんだって。 そんな人が普通の生活を描けるのかね?」
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地畑
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「典型的な映画青年なんだよね」
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出海
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「それがやなのよ、私。 貧乏臭いところからは貧乏臭いものしか生まれないって言うわよ」
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佐藤
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「だから映画芸術として見たらどうかっていうことよね。 色とか音楽とかは良かった」
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飯島
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「今の日本映画の中ではプロの仕事ですよ」
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佐藤
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「テレビドラマの方がいい?」
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出海
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「そうね、ビデオのほうがいろんなことできるもんね。 小回りはきくし」
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外山
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「グラフィックの技術を組み合わせればすごいわよね」
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佐藤
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「映画にはいいところはないの? 陰影とか」
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地畑
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「でもまあ最終的にはエンタテイメント性よね。 皆が見にいこうって気になるような。『大病人』ぐらいには入ってもらわないと」
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佐藤
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「せっかく作ったのにまた赤字じゃ、 いつも相米は汚い部屋にいなきゃならないじゃない」(笑)
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地畑
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「撮ったなら撮ったで自分でも宣伝をするとかさ…。 伊丹監督はTVに出てちゃんと宣伝やってるんだもの」
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佐藤
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「相米は出ないの?」
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地畑
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「関係ない井筒(和幸)が出て来て、宣伝してやってるのよ」
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